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【第185回】日本の労働生産性について考えよう。 2023.1.12放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役 会長 河本 尚吾

MC

FM GENKI  パーソナリティー 脇 たまき さん 

 

労働生産性算出のしくみ

  さて、河本さん。今回もどうぞよろしくお願いいたします!

河本 はい。お願いします!

  さぁ、今のこの日本の…。いきなりこう硬い話から始まるんですけれども(笑)

河本 はい(笑)

  社会の状況っていうのがなかなか厳しいなっていうように言われてるんですけど、その中でもちょっと気になるのが、労働生産性が低いっていうように今言われてるっていうのを小耳に挟んだんですけど。それって何でなのかな?っていうところを今日はお伺いしたいと思います!

河本 うん。統計でよく出るんですけども、OECDでは最低レベルだとか、実は結構前からそうなんですけどね(笑)

  えっ!前ってだいぶ前ですか?

河本 だいぶ前から。それを見るとそうかもしれないんですけど、僕が調べる限りあれの統計は分母が労働者なんですよ。

  はい。

河本 何が言いたいかっていうと、失業者は分母に含まれてないんですよね。

  はいはいはい…。失業者は分母に含まれてない?実際働いてる人が分母に含まれてる?

河本 うん。西洋、ヨーロッパもそうだし、アメリカもそうですけど、失業率は結構あるんですよね。失業者が10%とか。

  はい。海外の方に?

河本 うん。若者は就職できないとか。日本って失業率3%切っちゃってるんですよね。ずーっと。

  あっ、少ないですね!

河本 っていう事は分母デカいんですよ(笑)

  はい…。あー!そういう事か!

河本 じゃぁ、全体も下がるじゃないですか?

  はいはいはい。

河本 じゃ、失業率が高い国の方が生産性が高いっていう話になっちゃうんですよね。

  あ~。そうなんだ…。

河本 そういう見方もできるっていう。

  あー。計算式の問題ですね。

河本 そうそうそう。そうだし、僕が思うのは、例えば、喫茶店をやっていて一杯500円の珈琲出してます。でも、もっとお客さんに来てほしいから、もっとサービスを上げようと思って、バナナをカットしたやつを横に付けます。でも、値段は500円です。労働生産性は下がるんですよね。

  あっ、そっか。そのサービス分だけ時間もかかるし。

河本 バナナ代もかかるし(笑)手間もかかるし。じゃ、これを550円にします!だったらいいんですよ。

  はい。

河本 でも、日本はそんなんじゃないじゃないですか?

  そうですよね。多分、ブーブー文句を言います(笑)

河本 そう(笑)どんなに安いお店でも、おしぼりみたいな物は出てきますし。

  出てきますよ!海外に行った時に、逆に出てこなかった時にビックリしたんですよ!何で出てこないの?と思って(笑)

河本 そう。だから、本来のサービスに対しての対価としての金額設定じゃないので。当たり前ですけど、お給料の原種は売り上げなので。お客さんから貰うのでね。ここが増えないとお給料も増えないわけですよ。

  はい。

河本 当たり前の話なんですけど。だから、安く良いサービスを受けれてるっていう意味でいうと、お客さん側としては良いですよね。でも、働く側としては辛いですよね。

  そうですね。

河本 だから、あの統計のルクセンブルクとかが上位だったと思うんですけど、一位か二位か忘れましたけど、サービスめっちゃ悪いですよ(笑)

  あっ…(笑)

河本 サービスを良くして欲しかったら金払えですよ。

  確かに!私も前にアメリカ行った時に、飲食店の店員さんがすごく愛想が悪かったんですよ。それで、試しに500円分のチップを払ってみたんですよ。そしたら終始ニコニコしてくれて急に愛想が良くなったんですよ(笑)ちょっとそれもどうやねん!!って思ったんですけど、それがアメリカか~って思ったんですよね(笑)

河本 フランスとかでも、いくらお客さんが行列してようが、お昼休憩になったらバタン!って閉めますからね(笑)

  え~!!(笑)

河本 日本じゃ考えられないでしょ?

  考えられないです~。

河本 そっちの方が労働生産性は高いんですよ。

  はぁ~…。

河本 お客さんのためにって言って色々してあげると生産性は下がっていっちゃうんですよね。数字上は。

  あ~そっかぁ。。余計な時間がかかるっていう事ですよね。

河本 そうです。ただ、労働生産性は上がった方が良いですよ。上がった方が良いんですけど、西洋とかアメリカの映画とか見ててもわかると思いますし、今の実際の世界情勢を見ててもわかると思うんですけど、基本的にマウントを取ってくるわけですよ。

  あっ、相手方が?

河本 お互いがマウントの取り合いをずっとしてて折れない。基本的に折れない。だから、落としどころなんか基本的には作る気がない。勝つか負けるか。正義か悪かみたいな物事の考え方。二個の対立軸の考え方しかできないので。だからあれだけ裁判に発展するわけですよね。

  多いですよね。圧倒的に日本と比べると。

河本 それぞれの制度が発展する良さもあるんですけども、それを解決するだけのシステムが必要じゃないですか?全員が折れないのでね(笑)

  ずーっと喧嘩してる事になりますもんね(笑)

河本 そう。ずーっと喧嘩してる(笑)だから、やっぱり、社会コストかかるんですよね。それに、それだけの事をして欲しかったら金払えっていう話になりますし、何でも金金金!っていう話になってくると。力か金か権力かみたいな。

  殺伐とした世界ですね(笑)

河本 殺伐としてるんですよ。じゃぁ、日本は?って言うと、基本的にはお互い仲良くしましょうねと。

  そうですね。譲りましょっていうのですもんね。

河本 思いやりとかね。これは文化の話なんですよね。

  あ~。。

河本 西洋の文化が別に悪いとは思わないですよ。それはそれの文化で馴染んだ人達はそうなんでしょうし。でも、そういう日本のやり方、持ちつ持たれつとか、お互い様とかの文化は我々嫌いですか?って言うと、どっちかって言うと大切にしてる方じゃないですか?

  好きですね。

河本 電車で片方喚いてる、片方踊ってる、喧嘩し回ってるみたいな。ペチャクチャ電話してるとかっていう文化と皆が静かに乗ってる文化と(笑)どっちが良いかって言うと、善悪じゃなくて、僕はこっちの文化の方が好きなんですよね。

  そうですよね。

河本 なので、労働生産性が低いって言ってしまうとそれまでだけど、そういう見方もできるという事なので、もう一歩踏み込んで話し合いが広くできれば、また解決策が生まれるんじゃないかなっていうように思います。

  うんうん。単純に西洋と比べての日本の労働生産性が低いっていうのは、ちょっと短絡的っていう事ですよね?

河本 そうそう。自分らは生活が懸かってますからね、やらないと飯食っていけないのでやりますけど。自分達のお客さんや従業員を守っていかないといけないのでね。だから、どう考えても国レベルの話は政治ですよ。だって、昔よりサボってるのかって言われるとそんなわけないと。

  そうですね。

河本 昔は専業主婦の方がウエイトを占めてたかも知れないですけど、今はほぼ共働きじゃないですか?何だったら昔より働いてるじゃないですか(笑)

  そうですよー!

河本 なのに、低い低いって言われても。そんな無茶苦茶な話ないと思うんですよ(笑)

  うんうん。

河本 それは矛先を変えた方がいいんじゃないかなっていう。まぁ、それを諦めてるから自分達でどうにかしようっていう考え方もありますけど(笑)

  一人当たりの労働生産性が低いっていう事は、つまり、一人当たり無駄な事をしてる時間が多いんじゃないかっていうように世論はいきがちなんですけど、実際はそうではないっていう事ですもんね?

河本 いや、やっぱり無駄な事をしてるなっていう人はどの会社にも多分いると思いますよ(笑)

  そうですか!?一定枠?(笑)

河本 一定枠(笑)年配の。まぁ、その人は意外と高給取りなのでね。

  おぉ~…(笑)

河本 決して、労働生産性っていうのは賃金の話なので。それによって利益が下がる事があっても、労働生産性が下がるのかって言うとそうではないので。

  そっかぁ。。

河本 全く別の所に問題はあるんじゃないかなっていう。要するに、働かないオジサンって言うんですかね(笑)それはまた別の問題としてだと思いますね。

  あっ、労働生産性とはまた別のところにあって?

河本 近いっちゃ~近いかもしれないですけど(笑)

  あははは(笑)

河本 でも、それがメインではないと思いますね。

 

日本の文化と労働生産性

  あと、何か思うんですけど、もっと付加価値のところにちゃんと日本人が私達がお金を払うっていう、そういう習慣が身に付いていけばだいぶ変わってくるんじゃないかなっていう気もしますよね。

河本 そうですね。ちょっと文化を変えていかないといけないので。文化って習わしとか風習とか昔から身に付いているものなので。それをいきなり変えるっていうのはなかなか難しいと思うんですけど。でも、しっかりと相手の事を思うのであれば対価を払うべきでしょうね。

  はい。いきなりチップを払う文化に変えましょう!とかはちょっと難しいかなぁとは。

河本 それは全く違う文化なのでね。

  そう思いますけど、でも、良い物にはそれなりにのお金がかかるっていうのはね。

河本 うーん。そうだなぁ…。例えで言うと、友達が居酒屋をオープンしますと。じゃあ、行ってあげるじゃないですか?

  ええ。

河本 普通は来てあげたんだから一杯くらいビールサービスしてよ~っていう感じになるんですよね。友達だから。

  あ~。はい。

河本 それが日本の文化じゃないですか?

  うんうん。

河本 でも、それって、生産性は下げてるわけですよね?

  あ!そうですよね!その分無料になるしね。

河本 友達なんだったら倍払ってあげたらいいんですよ。

  そうですよね!

河本 っていう風にならないんですよね。友達だからまけてになっちゃうっていうのは相手のためにならないなーっていう。

  そうですよね!相手のお店の利益を下げてるっていう事になりますもんね。

河本 そう。また居酒屋やった方も来てくれたからってなるから。

  うんうん。何かそこ無料にしとくわ~みたいなのはありますよね。来てもらった方も言っちゃうっていう。

河本 嬉しくて言っちゃう。だから、別に誰が悪いっていうわけでもないから(笑)文化の話なんですよ。

  「倍払ってね」ってなかなか言えないですもんね(笑)

河本 うーん(笑)だから、そこのアナログのコミュニティの良さと悪さみたいな。一般の客だったらイチイチそんな事しないじゃないですか?

  はい。

河本 っていう事は、今度は集客力の話になってくるじゃないですか?

  はい。

河本 って言うと、経営の話になってくると。とすると、一番経営者がやらないといけないのは本来の経営であってっていう話になってくるんですけど。そして、ちゃんと利益が出ればちゃんとお給料を払えるので。という変化球じゃなくて、本来の事をまずやった上でっていう感じなんですけど。まぁ、そうはなってないのが現状なのかなっていう。決して、ネットワークが要らないっていう意味じゃなくて。自分だけがそう思ってても、周りがそう思ってなかったら意味ないですしね(笑)

  そうですね。

河本 むしろ嫌われるだけ(笑)

  あははは(笑)でも、やっぱり、この放送を聴いてくださってる皆さんには、ちょっとこう意識もやっぱり変えていただいてと言うか…(笑)

河本 そうですねー。

  この放送をキッカケに日本全体が意識が変わっていくと、お給料も自然に上がっていくでしょうし。

河本 そうですね。

  労働生産性が低いと言われる事も無いと言うか、割に合うと言うか(笑)

河本 もし、低くて、それをもし国がどうにかしたいんだったら、最低賃金を上げればいい訳じゃないですか?それを企業側が嫌がるとか何とか言ってますけど。もし生産性を上げたければ、それを国がやる事じゃないですか。

  うんうん。

河本 だから、今、全国平均を1000円の方向に向かってますけどね。

  あっ、そうですか。

河本 だから毎年上がっていってるんですけど。結構な勢いで。

  へぇ~。

河本 でも、あまり上げすぎると、中小零細企業は大変だって言いますけど、もう少子化がこれだけ進むと人が居ないんですよね。でも、物の数が減ると価値が上がるわけじゃないですか?

  はい。

河本 若い人が居ないので。単純に価値が上がってるんですよ(笑)

  上げてでも来てほしいっていう事ですか?

河本 上げないと来ないんですよね(笑)

  あ~…。こりゃまた…。

河本 当たり前の話で、じゃあ、上げても利益が出るようにはどうするんですか?っていうのは経営の話です。潰れるとか困るとかって言うのは、主張するのはいいんですけど、人が今後増える時代がくるんですか?って言うとこないので。

  こないですよね~。

河本 じゃぁ、それを踏まえて考えざるを得ないので。市場の方が先に動いてるっていう感じですかね。時給は上がってますから。

  そうですよね!なるほど~。なかなか今複雑な難しい世の中になっているようなんです。また、次回でも、色々とお話を深く聞いていきたいと思います。マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。河本さん、ありがとうございました!

河本 はい。ありがとうございました。