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【第167回】会社選びはビジョンが大事 2022.4.14放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役 会長 河本 尚吾

MC

FM GENKI  パーソナリティー 津雲 あおい さん 

 

新天地に行く前に「どんな働き方がしたいか」を見つめ直そう

津雲 さて、河本さん。春です~。

河本 春ですね!

津雲 新しく何か仕事を始めたという方もいらっしゃるでしょうし、どこかの会社に入ったはいいけれども「こんなはずじゃなかったな・・・」と思ってる方もいらっしゃるでしょうし。もう少しすると初めてのお給料が入ってきて、「これかぁ・・・」って思う人もいるでしょうし、いろんな春があると思うんですけれども(笑)

河本 そうですね

津雲 待遇ですとか条件とか、就職する時に「これは見ておいた方が良いよ」とか、「こんなこと考えていた方が良いよ」っていうのを、社労士さん的立場から何かアドバイスをいただければと思うのですが?

河本 えっとですね~。答えとしては、「人による」っていう(笑)

津雲 うわぁ~(笑)

河本 人によっちゃうんですよ。

津雲 人によっちゃうんですかぁ・・・。

河本 例えば、10年前とか「大手志向」とか言うじゃないですか?

津雲 はい。

河本 法整備がこの10年だいぶ進みまして、残業代が未払いとか、有給休暇が会社の義務になってますし、そういうのがだいぶ進んだので、いわゆる“ブラック企業”っていうのは、感覚的には相当減ったなっていう感じはします。

津雲 良いことですよね!

河本 良いことです! ある程度法律で決められてる、100点かどうかは別として、ある程度ちゃんとやらないと人がこない時代になってるので、そこはちゃんとできてるんですね。

津雲 はい。

河本 昔の一顧は、そういうところがちゃんとしてるから「大手の方が良いよ」と。それは安定してるとも言えますけど、それが、中位上位の会社とかだとある程度ちゃんとできてるので、そういったところは当然書いてある通り。昔は「書いてあることと、入ったら違う」っていうことが多かったので。

津雲 「あー、こんな筈じゃなかった・・・」に、なる訳ですね。

河本 そうそう。逆に、ちゃんと書いてあることをやらないと、それはそれで人がこなくなるので。そういった心配がなくなってきたから、そういうところを会社選びの基準にするっていうのは、無くしていいんじゃないかなとは思いますけど。

津雲 はい。

河本 例えば、出世したいのに創業150年の会社に入ると、やっぱり順番待ちと言うか。平均年齢とかも高かったりとか。

津雲 上にたくさんいらっしゃるんですね(笑)

河本 そう。たくさんいたりするので(笑) なかなかすぐ上にいけない。

津雲 はい(笑) 時間が掛かるっていう感じですね。

河本 そう。早く出世したいんだったら、創業10年未満とかの若い会社とかにいく方が、人の出入りは激しいかも知れないですけど、その分ポストも空きやすいし、すぐ後輩も入ってくるので、すぐ上司、先輩になれるじゃないですか?

津雲 はい。いろんなことをチャレンジできそうですね!

河本 そうです。言い方を変えたら「10年間自分が一番下っ端だ」っていうような人もいますからね。

津雲 あー、はい。

河本 でも、それでいいっていう人だったら、そういう会社の方が良いでしょうし、「いや、私はもっとやりたいんだ!」って言うんだったら違うでしょうし。って考えると、何を求めるかは人によっちゃうと言うことになってしまうと。

津雲 そうですね。平和なのが一番と思って、そこそこの給料を貰って、のんびり働きたいわっていう方もいらっしゃるでしょうし、ガツガツ厳しいところにっていう方も、いらっしゃるっていうことですよね。

河本 うん。ただ、これから“そこそこ”が一番難しくなるかなと。

津雲 そこそこが難しい!?

河本 難しいです。そこそこの給料で良いから、働き方もそこそこで良いと。このいわゆる、昭和的な中間層っていうのが今凄いなくなってきてるっていう。

津雲 あー。そういう仕事、働き口自体がもうない?

河本 今働いてる人はいいですけど、新規でその枠が増えることは、まぁないですね。

津雲 ないのかぁ…。

河本 だから、しいて言えば、そこそこでいいんだったら、せめて専門性がないと無理でしょうね。

津雲 あー、専門性があったら、まだそこそこは可能性としてはあるんですね?

河本 いけますね。例えば、経理の経験とかがある。ある程度の決算書とかまで全部やったことがあるとか、ただ単に記帳代行だけしてたとかだけじゃなくて、本当にある程度会社の中の経理の経験をやってきた経験がありますと。

津雲 結構な能力ですよね?

河本 別に役職者じゃなくても、プレイヤーでもそこそこの給料で、そこそこの求人は結構あるので。それは人事の分野でもそうですし、ITの分野でも当然そうですし、専門性の所が経験値としてあれば。

津雲 単なる資格ではなくてて、能力としてそこそこあれば、そこそこイケる(笑) そこそこが(笑)

河本 それが、専門性がなくそこそこっていうのは難しいなっていう。そこそこを目指すんだったら、専門性を身に付けないといけないですけど、専門性を身に付けようと思うと、未経験からじゃないですか?

津雲 そうですね。

河本 若かったり、新卒で入ったとかだったらいいですけど、中途は未経験で雇うってなかなかないので。専門の分野のところは。

津雲 そうですね。

河本 じゃぁ、どうやってその専門性を身に付けるのかと。もしくは、専門性があるところじゃない、例えば営業とか、そういうところで、どうやって食っていくのかとか。そういうことを考えていかないといけないかな、っていうふうに思います。

津雲 まぁ、そう考えると「自分には一体何ができて、何が強みなのか?」っていうのも、ちゃんと分かっていなくちゃいけないですし、自分がどういう働き方をしたいのか、どういう人生を送りたいのかっていうことも、ちゃんと分かっていないと仕事って探せないんですね。

河本 そうですね。

「目指す方向性」が一致する企業を選んでいこう

河本 結構昔、また昭和の話ですけど・・・。昭和は、高度経済成長期って一種の国家ビジョンなんですよね。

津雲 はい。

河本 なので、各企業がそこまでビジョンとか理念とか持つ必要がなかったっていうか。「国全体が成長しよう!」なので。でも、令和時代の今っていうのは、「国家ビジョンがあるんですか?」って言うと、もう訳分からないじゃないですか?

津雲 まぁ、あまりにこういろいろと多様化し過ぎて・・・。

河本 シルバー民主主義って言われたり、コロナでもオンラインが進まないところも多かったりとか。じゃぁ、本来は一人一人が自分のビジョンを持ったらいいんですけど、それも難しいと。じゃぁ、そういうビジョンを掲げている社長、会社、そこに突き進んでるのが見える会社を探すといいかなと。

津雲 あー。自分というよりは、その会社にビジョンがあるところ。そこが自分が共感できるところ?

河本 そうです。例えば、さっきの経理の話だったら、その自分の今まで培って来た経理の経験を、もう少し大きな会社で活かしたいなって思うと、次の会社でもやることは経理職じゃないですか?

津雲 はい。

河本 そういう探し方が専門性の場合はある訳ですよね?でも、そうじゃない分野で、何を基準に仕事を探すか。営業って一括りに言いますけど、いろんな営業がある訳じゃないですか?

津雲 そうですね。何を売るかも違いますし。

河本 サービスによっても違いますし、その製品を作るっていうところだったらそこの分野もありますし。じゃぁ何で選ぶんですか?ってなるとビジョンかなっていう。

津雲 うんうん。

河本 雇用、働くという相性が良いのは、ビジョンだけなんですよね。

津雲 だけですか?

河本 だけです!

津雲 だけなんですか!? 言い切っちゃいました(笑)

河本 まぁ、社労士だからって言うか、一般の人も分かると思うんですけど、雇う側も雇われる側も制約、縛りがある訳ですよね?

津雲 ルールみたいなものですかね? 

河本 そう。雇う側が残業をさせる場合には、割増で払わないといけませんよとか、有給休暇は出さないといけませんよとか。

津雲 決まりがありますよね。

河本 あります。当たり前じゃないですか。

津雲 はい。

河本 雇われる側も、業務命令には従わないといけないですよと。サボってはいけませんよと。

津雲 ドキっ(笑)

河本 誠実に働かないといけないですよ、っていう縛りがある訳です。

津雲 そうですね。

河本 わざわざ、好きでもない人って言ったらおかしいですけど、何の縁もゆかりもない人と、そういう制約を結んでまで何故一緒に仕事をしないといけないんですか? っていう。

津雲 うーん。単にお金が貰えるからとかいうのだけではなく?

河本 そもそもどんな働き方がいいですか? っていう議論にならないですもんね、お金だけだったら。それだったら、お金が良いところにいけばいい訳であって。

津雲 そうですね。給料が高ければ高いところにいけばいい訳ですね。

河本 それに見合うスキルを身に付けていくのが最短ですし、そうじゃない出発点なので、お金だけじゃないんだったら、じゃぁ、何だったらそういう制約を受け入れてでも一緒にやれるのかって言うと、目指す方向性が一緒だからじゃないですか。

津雲 あー!はい。

河本 同じ方を向けるから。

津雲 その会社が向いている方向と、自分がこうなりたい、こういうところだったら自分の時間も労力も欠けてもいいと思える?

河本 そう。一つのビジョンっていうのは世界観だったりとか、映像的な景色だったりとか、こういう社会にしたいとか、こういう課題を解決したいとか、そういうものに共感できるかどうかじゃないですか?

津雲 あー。。

河本 そこに近付いていってるからこそ、そういう制約を受け入れてでもできると。そして、そのビジョンというものは一人ではできないんですよ。

津雲 皆がと言うか、ある程度の人が集まって仕事をする訳ですよね?

河本 一人で実現できるビジョンだったら、一人でやればいい(笑)

津雲 目標~みたいな(笑)

河本 そうそう。一人でできるんだったら(笑) 個人の人生としてのビジョンは持っていた方が良いと思うんですけど、会社が社長が掲げているそれぞれのビジョンは、そもそも一人ではできない訳ですよね。

津雲 はい。

河本 だから、組織を作ってやる訳なので。それが基本的にある会社を探すべきかなというふうに思いますね。

津雲 なるほど~。そもそもビジョンを掲げていない会社も多い訳ですよね? まだまだ。

河本 まぁ、そうですね。言語化できていないって言った方が、正しいかも知れないですけど。

津雲 あー。皆が分かるような言語に、ビジョンを落とし込んでいない?

河本 うん、難しいので。そんなビジョンって言葉通り映像なので。

津雲 あっ、ビジョン!そうですね!(笑)

河本 映像を言語化しないといけないので、脳の中を。まぁまぁ難しいです。

津雲 おっしゃる通りですね(笑)そして、皆が理解できる様な、共感を覚える事ができる様な言語じゃないとダメな訳ですよね?

河本 そうですそうです。

津雲 そっかぁ…。

河本 それが、世の中が悪くなる様な旗を掲げていたらダメじゃないですか?

津雲 はい。

河本 平均寿命が20歳にしたいとか。

津雲 あははは(笑) それは勘弁して欲しいですね。

河本 世の中っぽくないじゃないですか?

津雲 そうですね(笑) 協力したくないな。

河本 だから、それに共感できる人が集まればいいと。それが一番ストレスがなく行くんじゃないかなと思いますけど。

津雲 それにしても、自分がそれに共感できるかっていう事も分からないといけないので、自分がどういうタイプなのか、何を欲しているのかっていう辺りは、自分でちゃんと掘り下げないといけないですね。

河本 そうですね。考えて、向き合ってみるのがすごく大事だと思いますね。

津雲 うんうん。何となく私は、コツコツと地味にやっていれば、どんな所でもいいかなって思ってはいたんですけど、先程の平均寿命の話をされると、いやそうは言っても、ちゃんと自分の中でもそれはマズイなっていうダメなラインもあるんだなっていうのもちょっと気付きましたね(笑)

河本 そうですね。石の上にも三年とかね、いろいろと言うんですけど、間違いやとは言わないですけど、目的がハッキリしてないと、そのコツコツが実らない時代になっちゃってるって言った方が正しいかな。

津雲 うんうん。

河本 昭和は、結果論ですけど国家的ビジョンがあって、要するに「先進国の仲間入りをするんだ!」とか「経済大国を目指すんだ!」みたいな。

津雲 追いつけ、追い越せ!

河本 そうです。そういう方向性があったので。コツコツやっててもそれなりに上手くいいくんですよね。

津雲 上手く行ってたんですね!

河本 そうそう。会社が大きくなるしとか、経済が良くなるし。今、その方向性が国家単位ではないので。それがないと、どこに向かってコツコツしてるのかが分からないじゃないですか(笑)

津雲 あははは(笑) どこに向かってコツコツ(笑)

河本 いわゆる、コツコツの手法は昭和の手法ですもんね。

津雲 はい(笑) コツコツ。

河本 その昭和の手法っていうのはビジョンがありきですよね?

津雲 うーん。

河本 でも、ビジョンがない時代に、同じコツコツをやっても絶対に実らないじゃないですか?

津雲 どっちに向かってるのかがわからない訳ですよね。

河本 そうそう。

津雲 なるほど~。この問題はなかなか深いなと思いました。

河本 はい(笑)

津雲 マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は4月28日の放送です。河本さん、ありがとうございました。

河本 はい、ありがとうございました。