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こちらのブログではFM GENKI(ゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。
■放送日時 第2・4木曜日 9:29~9:49
■提 供 株式会社マインズ
メインスピーカー
株式会社マインズ 代表取締役社長
河本 尚吾
MC
FM GENKI パーソナリティー
中村 佐織さん
「働き方改革」いよいよ始動!
中村 さて、今日は働き方改革のお話をお伺いしたいと思います。去年も何度か取り上げたテーマでもあるんですけど、私ね、この「働き方改革」っていうのは、一斉に日本全部の企業で、よーいどん!でやるのかなーと思ってたんですが…、そうじゃないんですよね?
河本 順次、大企業からって感じですね。
中村 でも、今年からという事ですよね?
河本 そうですね。この4月から、一発目がスタートみたいな感じですね。
中村 中小企業はそれよりも後ですか?
河本 1年後ですね。でも、部分的にはこの4月から始まるものもあります。項目で言うと、これはいつから、これはいつからみたいな。10個以上細かく分かれていて、しかも、大企業も中小企業も一緒にやるやつもあれば、大企業からスタートして、中小企業はちょっと遅れてやるとか、そういうのが入り混ざってるので、イメージしにくいと言うか、理解しにくい所はあるかも知れないですね。
中村 なるほど。実際、経営者の方でも、「自分の会社はいつから始めたらいいんだろう?」っていう風に、よく分かっていないっていう方もいらっしゃるんじゃないですか?
河本 場合によってはあり得ますね。
中村 河本さんも、色々とセミナーを開催されたりして、色んな経営者の方とお話をされたり、相談を受けたりとかされる事もあると思うんですけれども、やっぱりその辺ってよく分かっていらっしゃらない方も多いですか?
河本 多いです。でも、逆に、危機感を持ってる会社も多いです。早く対応をしないと、その時期が来るまでに対応しないと間に合わないっていう危機感ですね。
中村 今、働き方改革にもいくつも項目があるという風におっしゃいましたけれども、一番今ニュースなんかでも目に付くのが“残業”の事かなと。残業を削減しましょうっていう。その辺りが中核になってるんですか?
河本 一応、大きな改革だとは言われていますね。実質的に上限が今までなかったので、そこに初めて上限が出来たっていうのが画期的っていう事なんですけどね。「100時間」って聞いた事あると思うんですけど、残業が月上限100ですよっていうのがそれですね。
中村 それをもし守らない場合は、どういう風になるんですか?
河本 まぁ…極端な話、社長が逮捕ですよね。
中村 えー…。
河本 すんごい極端な話ですよ。
中村 その前に指導が入ったりとかする訳ですよね?
河本 そうですそうです。要するに刑事罰の対象ですって話ですね。
活性化のために企業文化を変える!
中村 ただね、簡単に考えると、私達働く側としては、早く帰れるようになるんだっていう風に思うんですけれども、でも同時に「残業したいんですよ。だって仕事残ってるもん!」っていう場合も当然出てきますよね?
河本 出てきます。
中村 それは、何か…誰が誰得って言うんでしょうかね(笑)結局、自分で自分の首を絞めると言うか、働き手としては余計大変になっちゃうんじゃないかなって。
河本 これは余程、会社の中で、立場を越えて考えないと全員損しますね。
中村 あっ、そうなんですか!?
河本 だって、会社は従業員のモチベーションを下げることによって損しますよね?従業員は、残業出来ないからお給料減って損しますよね?結果、お客さんの満足度が下がって損しますしね。
中村 でも、決まりは守らなければいけませんよね?
河本 そうですね。だから、これは単純に文化を変えるっていう話です。
中村 ほぉ。文化を変える?
河本 はい。企業文化を。
中村 企業文化っていうのは、理念とか社風的な事ですか?
河本 そうですね。簡単に言ったら、仕事が終わるまで、残業してでもやる様な文化やったのが、それは違うという文化に変わる訳ですよね。新しい文化を生み出さないといけない訳です。
中村 感覚的な部分が結構大きいですよね?文化となると。
河本 そうです。前回も言った様に、文化は“慣れ親しんだ風習”だから、空気みたいな感じなんで気付かないんですよね。
中村 年賀状の件で、前回はおっしゃいましたよね?
河本 自分らが、どんな文化に馴染んでるのか気付かないので。いちいち文化比べないですもんね。
中村 そうですね。そのひとつの文化が終わった時に、初めて「文化だったんだ」と感じるっておっしゃってましたよね。
河本 それがこれから起こる事だろうなと。別に文化が変わる事は悪い事ではないっていう風に考えないと、みんながちゃんとメリット、良い方向に向かえる様に、話し合いをしないといけないなっていうのがありますね。どの様に捉えて考えたらいいのかっていうのは、要するに、ゲームルールが変わる訳なんですよね。バスケでもバレーでもサッカーでも柔道でも、ずっと同じルールじゃなくて、ちょっとずつ時代によって変わってるじゃないですか?それは、より見てる人、プレイヤーが楽しめる様にとか、活性化する様にとか、っていう意味で色々変わってきますよね?
中村 そうですね。
河本 プレイヤーは、「俺は昔のルールの方がいい!」って言ったって…(笑)「いやいやいや…」って話じゃないですか。馴染ませないとダメなんですよ、新しいルールに。しょうがない。
中村 ルールですからね。
河本 それはみんなが活性化する為。これを会社で言うと、今までは、ある特定の誰かだけが得をする様なゲームルールが多かった訳ですよ。ルールが、「誰かの為のルール」ってなると、例えばサッカーでも、みんな同じルールの中でやっているからいいですけど、あるチームだけ、キーパー以外に、手を二人使って良い、とかになったらゲームとして成立しないじゃないですか。それやったらゲームにならない。
中村 不公平ですね(笑)
河本 同じルールでやるからこそ活性化するんで、それを今回この労使という、会社が会社がって言いますけど、人が居ての会社ですしね。
中村 そうですね。
河本 働くことは一緒ですし、その人達のゲームルールが大きく変わるっていう。じゃぁ、この新しいゲームルールをどう活用したら、会社は良くなるんだろうっていう考え方に変えないと、今までの延長線上で考えるとロクなことにならんなっていう。
「働き方改革」で何が変わる?!
中村 そもそも、「働き方改革」っていうのを言い始めたキッカケっていうのは、国としてあったんですか?
河本 審議会とかでもこの労働系の話は、ずっと話し合われてきた事です。これに限らず、ちょっとずつ進めていかないといけない事だったんですけど、電通の件とか、色々な時代の流れを追い風にして、急速に進んだっていうのはあると思いますね。 昭和だったら“24時間働けますか”って言ってたくらいなんで、めちゃくちゃですよ。
中村 そうですよね。めちゃくちゃですね。今考えたらね。
河本 法律はね、大して昔と変わってないんですけどね。
中村 でも、その残業削減っていうのが、働き手にとって、必ずしも良い事ばかりではないなっていう不安があるんですよね。
河本 一社で一生勤め上げる時代じゃないって言われてたりとか、100年時代って言われたりとか、これで残業とかが出来ないってなると、生き方自体を考えていかないといけないんじゃないかなっていう風に思いますね。
中村 だってお給料が減る可能性もありますよね?残業出来ないってことは。
河本 ありますあります!本当に成果を出さないと、増えない場合もありますし、逆に時間が沢山できるっていう事も考えないといけないですしね。その空いた時間。一部では、旦那さんが、家事育児に関わる時間が少ないっていう風によく言いますけど、時間があったら家事育児するかって言ったら…。する人もいれば、しない人も…まぁね(笑)
中村 そうですね。人それぞれでしょうね。
河本 人それぞれですけど、なかなか、それも文化だったりとかなんで。時間があるから自ずと解決するのかって言ったら、そうじゃないと思います。やっぱり生き方の問題なのかなって。
中村 そうですね。だから、単純に働き方改革っていう事だけを考えていても、あまり意味がないと言うか…っていう事ですよね。
河本 実際、それに手を付けない企業は、人は来ないでしょうからね。
中村 残業が出来ないっていう事になると、副業しましょうっていう風に考えても良い訳ですよね?
河本 良いです良いです。ただ、残業出来ない訳じゃないんで。
中村 あっ、そうですね(笑)上限が決まったっていうね。まぁでも、それ以上働いたらいけないっていう、ある程度の括りが出来た事によって、これは私自身の経験なんですけれども。3人でひとつの作品と言うか、番組を作るっていう時に、3人ともそれぞれ勤務体系が違うんですよ。という事は、同じ時間に同じだけの時間を取る事が出来ないんですね。
河本 そうですね。
中村 この時間からじゃぁ番組作りましょう!ってなった時に、ひとりは「この時間から残業出来ないんです。1時間休憩を取ってからだったら出来ますよ。」と。そしたら、その1時間の間に、他の人が「そうなると、今度私が休憩を取らないといけないんです。」みたいな感じで。あれ?これって、言ってた働き方改革の一部で、何か、すごく無駄な時間が出来たんじゃないかなって、ちょっと思っちゃったんですよね。
河本 それをそのまま放っておくと、ほんとにその通りで、だからこそ効率化を考えないといけなくなるっていう。その限られた時間の中で、同じ結果をどの様にしたら出せるんだろうか。今までと違うやり方でっていう風に、考えないといけなくなるっていう感じですかね。
中村 そこは会社が考える事になるんですか?
河本 そうです。そこを考えない会社は、言うたら経費ばっかり掛かるっていうだけで。
「消費」か「投資」か。解放された時間の使い方。
中村 そうですよね。結局、別の日に本来休みの人間が出て来て、そのさっきのお話ですけれども、出て来ざるを得なかったっていう状況になったんですけれども。だからその、働き方改革っていうのが、もうひとつ私は理解し切れていないと言うか、良さとかメリットっていうのが分かってないですよね。
河本 生き方が大きく変わるっていう感じでしょうかね。残業無制限にさせれるって事は、会社から見ると、従業員の時間を好き放題使えてたっていうことですよね?じゃぁ、効率化なんて進まないですよね。マンパワーの依存なんで。ってなると、そこに制限が出来るって事は、会社は本当に効率を考えないといけなくなるので。
中村 その限られた時間の中で、仕事を熟さなければいけないっていうことですよね。
河本 収益も出さないといけないですし、保証もしないといけないっていう風に考えないといけなくなるのは、良い事だと思うんです。働いてる側からすると、時間の拘束をされるというものから解放される様に、良く言えば聞こえるんですけど、今度、会社の仕事だけをしてればよかった時代じゃなくて、自分の持ち時間、会社以外の時間で、自分に使ってた以外の時間を、何に使うかが問われだす時代になるんじゃないかなって。その1個が副業とか言われてる話ですけど。別に副業じゃなかっても良いですし、自分の趣味に使っても良いし、自分自身を磨くための投資に自分の時間を使っても良いですけど。いわゆる休暇っていうのは、体を休めたりとか、リフレッシュする日としてありますけども、その休暇もしたらいいんですけど、自分自身に消費する時間じゃなくて、投資する時間を作るべきなんだろうなって思いますね。
中村 そうなってくると、それこそ、個人のモチベーションとか、やる気とかっていう所が大きく関係してくる様な気もしますね。
河本 そうですね。積み重ねなんで、すぐに結果が出ないですけどね。
中村 なるほど。さぁ、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。
河本 ありがとうございました。
中村 この番組は株式会社マインズの提供でお送りしました。