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社員のSNS利用について考える

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インターネットやスマートフォンの普及により、誰もが気軽に画像や動画を投稿したりSNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)でプライベートな内容を気軽に発信できる時代になりました。

企業でも広報手段の一つとしてSNS(ソーシャル・ネットワーク・システム)を活用されているケースは多いのではないでしょうか。

しかし一方で、従業員の不適切なSNS投稿によってトラブルが起き、社会問題にまで発展してしまうケースも増えており、近年では「従業員による投稿が原因の炎上騒動」は珍しいことではなくなってしまいまいした。

炎上が相次ぐ背景には、マナー・モラルの欠如はもちろんですが、インターネットリテラシー(以下ネットリテラシー)の低さも挙げられています。

 

 

ネットリテラシーとは

近年、ネットリテラシーを高める教育に取り組む会社が増えてきました。
ネットリテラシーとは、「インターネットを利用して自分の欲する情報を得ることのできる能力」や「その情報が正しいものであるかを判断できる能力」、「ネット絡みのトラブルに巻き込まれないための自衛能力」などの能力が挙げらます。

若い世代は一見ネット関係に強いと見られがちですが、パソコンやスマートフォンが、「日常的」「当たり前」すぎて、投稿内容の良し悪しに構わず発信することに抵抗が無く、むしろその怖さを知らないのでは?と懸念されています。

特にSNSだと、その利用目的は、あくまで友達や仲間とのコミュニケーションツールの一種で有り「友達としか」繋がっていないとしてしまっている状態です。

 

「自分のアカウントなんて誰も見ていない。」
「繋がっているフォロワーはリアルな友達だけだから大丈夫。」
「匿名だから分かるはずがない。」
「そもそも世界に向けて発信しているわけではない!」と…、

 

悪ふざけした動画を撮影し、「限られた友達しか見ていないSNS」にノリで投稿した・・・そんな具合でしょうか。
「こんなにも大騒ぎになるなんて思っていなかった」と彼らは決まって言うそうです。

SNSは誰もが目にする事が可能です。
拡散スピードも凄まじく、その些細な発言(投稿)は全世界と繋がっているのです。

 

 

企業がSNSを上手く効果的に、トラブルなく活用するために

スマホの普及に伴い、SNS利用者が増加し続ける昨今、企業側から見ると、「タイムリーな情報発信」、「ユーザーの本音の把握」などが可能になり、ニーズに沿ったマーケティング・商品開発なども効果的に出来るようになりました。
また、アイデアや工夫次第では、莫大な費用を投じての大規模なキャンペーンと同等以上の効果を生み出す可能性も期待できます。
何よりSNSの運用には、コストがかからないので、特に中小企業にとっては大企業よりもフットワーク軽く発信でき、その活用は中小企業にこそマッチしているとされています。

 

≪上手く活用するためのポイント≫

■企業としてのSNS運用ポリシーを定めておく
SNSの運用を無計画に開始するのではなく、「誰に」:ターゲットを決め。「何を」:どんな情報を発信していくのか。「どのように」:ユーザーへの関わり方やスタンス、具体的な投稿スケジュールなど。を明確化した上で、尚且つ万一トラブルが発生した場合にはどのような対応をするのか」:「炎上」や「風評被害」などに見舞われた場合の対応方針。といったことを運用方針書にてきちんと明確化します。
そして、これらの運用方針を運営担当者だけでなく、全社員が共有することで、万が一トラブルに見舞われたとしても迅速に対応ができ、被害を最小限に抑えることが可能となります。

■「SNS=コントロール不可能」ということを理解する
自社の公式アカウントからの情報発信は、ルールを決めることで細やかにコントロールが可能ですが、それを見た人がどのような感想を持ち、どういった反応をするかは予測が不可能です。
また、社員によるSNSの個人利用を企業がコントロールすることは出来ません。
就業時間中に自社のPCからSNSにアクセスするのを禁止したとしても、休憩時間や退社後に私用のスマホから投稿したり、書き込みしたりするのを禁止することは不可能です。
トラブルを避けるためには、前述した運用方針書の中などで「SNS利用時のルール」を明確に示しておくことが大切になります。
SNSの個人利用は社員一人ひとりの良識に頼るしかないものの、軽率な発言が企業活動に計り知れないダメージを与えるケースも少なくないので、情報の漏えいや経営情報の暴露といった、企業に被害を与えるような発言を避ける、他人の著作権や肖像権を侵害しない、といったレベルのルールは明確に定めておく気配りが必須です。=社員のリテラシーを高める

 

 

 

見過ごさない・放置しない

SNSが日常的に普及している今、企業としての運営方針も無く、社員が社会人としての常識を理解していないままSNSを利用するのは、思わぬトラブルが生じるきっかけとなったり、企業としても、自社の損失(イメージダウン)にも繋がる危険性が隠れています。

SNSを円滑にに活用するには、まず、社員一人ひとりが「相手=投稿を見た人」がどう思うかを基本に考えた上で、

「インターネットは決してプライベートな空間ではない」こと、「多数の人から見られている」ということを意識・理解し、モラルに反した不適切な投稿の禁止はもちろん、個人情報やプライバシーの取り扱いに配慮する必要があります。

そして企業としては、「SNS運営方法」を指導するだけではなく「“社会人として”必要なネットリテラシー」など…、社員のリテラシー不足を見過ごさず、「丁寧な教育体制を整える」ことも重要な課題なのではないでしょうか。