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【第73回】人が会社を去って行く理由、そしてそれをどうすればいいか?2018.4.26放送

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

FM GENKI(ゲンキ)にて放送中のラジオ番組【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
出 演    株式会社マインズ代表 河本尚吾
聞き手    中村佐織さん(FM GENKIパーソナリティ)
提 供      株式会社マインズ

 

優秀な人材が会社を去って行く理由

中村 さて、河本さん。春は、新しく色んな人が会社に入って来る季節でもありますが、同時に会社を去って行く人もいる時期でもありますよね。

河本 そうですね。

中村 人が会社を去る時というのは、きっと理由が色々あると思うんですが、その中でも会社にとって非常に優秀で、必要な人が去る時の理由っていうのがあると思うんですよ。

河本 はい。

中村 一体どうして会社を辞めちゃうんでしょうか?

河本 この脈略からいくと、会社に愛想尽かしちゃうみたいなパターンですかね?

中村 会社としては困りますよね。優秀な人が辞めて行くというのは。

河本 そうですね。困ります。まぁ何個かパターンがあると思うのですが、僕が思うのは、経験上ですけど、会社つまり社長・経営陣が優秀だと思ってる人が辞めちゃうパターンと、部下の方が『この上司がすごい』っていう、いわゆるリーダーとしてすごいとか、仕事が出来る人、部下にとって優秀な人ですね。会社にとって優秀な人じゃなくて、部下にとって優秀な人が辞めちゃう場合と、パターンが分かれるのかなぁって思いますけども。

中村 辞める本人としては、例えば、自分の能力に見合った賃金でないとか、まずそれが一番大きいのかなと思うんです。認められているかどうかっていうのは、やはりお給料が大きいと思うんですが、どうでしょう?

河本 この場合の優秀っていうのは、若手もしくは中堅とかで、将来が期待されている様な人が辞めちゃうってことですかね?

中村 そうですね。新人の場合は優秀かどうかっていうのはまだ分からないですよね。いくら良い大学出て入って来たところで、会社として戦力になるかどうかっていうのはまだ分からないですもんね。

河本 そうですね。2・3年から5年くらいで、「今後が楽しみ」っていう人が辞めちゃうって事ですね。

中村 そうです。

河本 その理由ですか…。色々あると思いますが、自分のやりたい事をさせて貰えなかったり、要するに押さえつけられちゃうっていうパターンが結構多いんじゃないかなぁと思いますね。

中村 良い方に考えると、ステップアップしたいということで辞めて行くという人もいるでしょうね。

河本 はい。そのステップアップするキャリアが社内の中にあれば、別に辞める必要はないのですが、それを社内で見出せなかったんでしょうね。いわゆる「転職」ですね。それを選んだという事だと思います。もしくは単純に、また別のキャリアを自分の中に身に付けたいからということで、「転職する」という積極的な場合もありますけど。最近そっちも結構増えてきている気がします。

中村 そうなんですか?

河本 20代だと特に。

中村 理由は色々とあると思いますが、私がまず考えたのが、「評価をされていない」その評価の形としての「賃金」かなっていう風に思うんですね。自分の思う様に出来ないとか、もっと良い仕事したいのに『君はこれをやっていればいいんだ』みたいな。

河本 沢山パターンがある中で、先程中村さんがおっしゃったパターンっていうのは、会社が結構硬直的で、自分自身の能力を発揮したいのに、あまりその機会が与えられなかったみたいな感じですかね。賃金に関しても、納得のいくものを得られなかったから辞めた!みたいな感じだと思いますけども。

中村 多分会社によって離職率というのは違うと思うのですが、逆に人が長く勤めやすい会社っていうのはどういう会社なんでしょうね?

 

「明確に評価する」仕組み作りを

河本 雰囲気が良いとか色々あるんですけど、やっぱり先程言った“報酬” “賃金”が比較的明確になってるっていうのは大きいですね。自分がこういう風に頑張ったらこれだけになるとかは大きいです。あと、社内でコミュニケーションを取る場があるっていうのも大きいですね。

中村 人間って人と比較するものじゃないですか?

河本 はい。

中村 だから上司には分からなくても、同僚同士では分かる事ってありますよね? 『アイツは適当に手を抜いている。俺は頑張っているのにアイツの方が昇進しているじゃないか』とか。

河本 その言い方変えると、頑張っても頑張らなくても一緒っていう様なところは少ないですね。

中村 頑張っても頑張らなくても一緒なところは少ない…?

河本 ちゃんと頑張った人の方が評価される仕組みがあります。 頑張っても頑張らなくても1年経ったらお給料が上がるとか、そういう先が見えているというのは良い会社には少ないです。 変な言い方したら“不確実性”とか言いますけど、逆に言うと、頑張っても頑張らなくてもお給料変わらなかったらやっぱり飽きちゃいますもんね。

中村 そうですよね。先が見えないというか、希望が持てないっていうのは一番辛いですよね。

河本 安心かもしれないですけど、やる気とか頑張ろうという能動的な要素にはなりにくいのかなと。なので、お給料の変動っていうのは、仕事に応じて多少入れているところは多いです。それは基本給というお給料だけじゃなくて、ボーナスでもそうですし、それ以外の表彰でもそうですし、様々な形でそれを評価する仕組みがあるところが多いですね。

中村 河本さんはそういう色々な人材を集める側・経営者ですけれども、良い優秀な人を抱え込む為の努力って言うんでしょうか、ノウハウみたいなものっていうのは何かお持ちですか?

河本 僕個人的にという事ですか?

中村 そうですね。会社としてそういうシステムを作っているとか、優秀な人はこういう風に育てていこうとか。

 

マインズが大切にしている採用基準

河本 まぁその優秀かどうかっていうところの基準は、うちの場合は「合うか合わないか」なんですよ。

中村 合うか合わないか?

河本 人としてね。

中村 それも大切な要因のひとつですか?

河本 うちの場合は、『うちはこんな会社です』『僕はこういう考えを持っています』『こんな事がしたいと思っています』『あなたが今までやってきた事も大事ですけど、うちに入って何がしたいかを聞きたいです』っていう。それが合致すれば一緒にやりましょう!ですし、『これまでやってきた事をこれからも続けたいです』だったらそれはそれでまた考えますし。

中村 それは採用する前という事ですよね?

河本 採用する前です。採用してからは、「機会は平等であるべきだ」というのを心掛けていますね。

中村 割と一人一人を見るように心掛けていらっしゃるんですか?

河本 出来るだけですけど。やはり短時間ではあまり差は付かないです。でも10年というスパンで見るとだいぶ差が付きますね。

中村 そうですか…。

 

投資の時間?消費の時間?

河本 ですので、僕は、時間というのをすごく大切にしていますし、大切にして欲しいなと思っています。昔言ったかもしれないですが、自分に時間を投資してる人の方が、やっぱり時が経つにつれて伸びしろが大きくなっていく感じがしますね。

中村 でもそれは雇われる側というか、仕事をする身としてはすごく大切な事だなぁって今思いました。その10年という長いスパンで自分を磨いていくとかっていう事は大切なんですね。

河本 一般的な労働時間っていうのは、年間2000時間前後と言われていますが、10年だったら20000時間。言われた事しかやらなかった場合と、プラスαでやり続けたのとはそりゃ違いますよ。

中村 という事は、1本2本の仕事で評価してもらおうっていうのはちょっと間違った考えかもしれないですね。

河本 一発勝負の仕事も沢山あるのでね、世の中には。

 ええ。

河本 でも、それも繰り返して実績を残し続けている人っていうのが、やっぱり息の長い人と言いますか、最終的には評価されるでしょうし、会社にも依存していないでしょうし、他からも声が掛かるでしょうし。

中村 そうですね。自分自身の事を今考えて感じた事ですが、やっぱりそうやって1本1本の仕事を大切にしていくことの積み重ねで、会社に評価をしてもらうって考えていないと、やっぱり続かないのかなというか…。

河本 話が逸れてしまいますが、昔言ったかも知れないですけど、社労士の勉強をするのに、僕は3年間で900時間使ったんです。その900時間っていうこれは投資の時間です。ちなみに、その後、ロープレのゲームで、1000時間使ったんですけども…(笑)

中村 あははは(笑)

河本 どう考えても消費の時間だと思うんですよ。試験受かった後その反動でしちゃったんですけど、どっちの時間が自分の為になってるかって言うと、それは900時間の方です。

中村 まぁそうですね(笑) ただ、そういう自分の趣味の為に使う時間っていうのは心が豊かになりませんか?(笑)

河本 そうですね!だから、趣味の時間は趣味の時間で大事にした方が良いと思うんです。

中村 ええ。

河本 でも投資の時間もいると思います。

 

人が「変化」を嫌う理由

中村 投資の時間っていうのはなかなかね。新人の頃はもちろん「投資しよう!」と思うんですが、ある程度自分が仕事が出来る様になってくると、それに乗っていけばいいかなっていう、馴れ合いというか、馴れの時間を日々過ごしてしまうっていうところがあるんですよね。

河本 これが変化を嫌う理由でもあるんですが、結局自分が今までインプットしてきて、慣れたパフォーマンスをする状態ですよね?

中村 はい。

河本 それが自分としては一番仕事がしやすい訳なんですけど、これのやり方っていうのは時代と共に変わって行っちゃうんですね。ゲームルールとしても。

中村 河本さんがよくおっしゃる“ゲームルール”?

河本 はい。その新しいゲームルールを馴染まそうと思うと、また訓練しないといけない訳じゃないですか、自分のパフォーマンスを出す為に。

中村 そうですね。

河本 その訓練がやっぱり大変なんですよね。でも、結果報酬は一緒なんですよね。ルールが変わっただけですから。

 

仕事で一歩リードする為に!

中村 そうですね。

河本 やりたくないんですよ。でも、そういう事をちゃんと新しいゲームルールに馴染ませていかないと、自分だけの独自ルールになっちゃって「付いて行けない」と言うか、逆にリード出来なくなっちゃったり、誰かの為にならなくなっちゃったりと、最終的には自分自身が困る事になるので、出来るだけ新しいルールに自分の体を馴染ませようとするなら、常に吸収して変化出来る様にした方が逆に楽かなと思うんです。

中村 新しいルールをストレスとかプレッシャーっていう風に感じるよりは、踏み台って言う風に思えたら良いですよね。

河本 そうですそうです。

中村 なるほど。
ということで、色々とね、新しい事が始まったりする時期ではありますけれども、今日は人が会社を去って行く理由、そしてそれをどうすればいいかというお話を伺いました。
マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。

河本 ありがとうございました。

中村 この番組は株式会社マインズの提供でお送りしました。