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【第87回】お悩み相談「部下に向上心を持ってもらうにはどうしたらいいですか?」2018.11.22放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(ゲンキ)にて放送中のラジオ番組、マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役社長
河本 尚吾

 

 

MC

FM GENKI  パーソナリティー
中村 佐織さん

 

 

お悩み相談「部下が出世を望まない?!」

中村 さぁ、今日はですね河本さん。お悩み相談からなんですけれども。

河本 ありがとうございます!

中村 〝私には男性の部下がいます〟ちょっと、何歳の方かは分からないんですけれども。〝男性の部下で、担当業務については安心して任せられるのですが、性格に欲がない〟そんな部下なんだそうです。〝言われた事以外についてはやろうとしません。他のメンバーを引っ張って欲しいのに、後輩が業務面で困っていても、自ら積極的に関わろうとはしません。後輩たちからも、頼りない先輩として見られ始めており、今後が心配です。「そろそろ上のポジションに付いて意識したら?」と促したそうなんですが、そしたらその部下の方が「管理職は大変なだけで何のメリットも感じません。このままじゃいけませんか?」と開き直られました。これについてどう対処すれば良いですか?〟というご相談なんですね。

河本 はい。種類は色々あると思うんですけど、やっぱりそういった手の話っていうのは、何年か前…10年ぐらい前からですかね、ちょっとすつ増える傾向にありますね。相談の件数も、そういう風な事で職場が困ってるという事も、今となっては結構日常になってきてるかも知れないですね。もしかしたら。

中村 それは時代が関係してるんですか?


河本 時代も当然関係してると思います。

中村 世代だったり?

 

時代は「仕事に対する考え方」の多様化が進んでいる

河本 世代も関係してると思います。当然、僕もその原因が何でだろう?っていうのは、自社も含めて、色々考えたり調べたりしたんですけど、逆を言うと、昔は全員が出世するを目指す!という価値観で統一されてたんじゃないかなって思うんですね。

中村 そうですね。それが当たり前、入社すると成績を上げて昇進していく。

河本 そうそう。色んな部署を経験しながら、係長になっていって、何年か経験して、今度は課長を目指す人が出てきて…とか。こうなって行く様なのが、それが普通と言われてた時代が結構長かったんじゃないかなっていう。

中村 それで当然、お給料も昇進することによって上がりますもんね。

河本 そうです、そうです。

中村 という事は、「上に行きたい!」っていう自然な流れかなって思いますよね。

河本 そうです。ただ、やっぱりデフレになっていったりして、「男女共働き」って言われる様になってきたりとか、色々ちょっとずつ時代が変わるにつれて、仕事に対する考え方っていうのも多様化してるんじゃないかなって。例えば、サッカーでも野球でも何でもいいんですけど、熱狂的なサポーターがいたとしたら、そっちがメインじゃないですか。

中村 ええ。

河本 そこをやっていく為に、きっちり仕事はしていきたいなっていう。仕事はきっちりすると思うんですよ。でも、ウエイトはやっぱり愛するチームの方に持っていきたい訳ですもんね。その人に「出世をしなさい!」って言っても、ちょっと本人のライフとキャリアとが合わないんじゃないかなとか。

中村 うーん。

河本 でも仕事はするって事なんで。ただ単純に、しんどそうやからっていう人も中にはいると思いますし。
「どうしたらいいですか?」っていう場合に、上司の人が伝えないといけない事は、僕も会社で言ってるんですけど、「もしも後輩とか、外から違う人が上司になっても、ちゃんと指示には従ってくださいね」っていう。これは絶対に言いますね。

中村 何年もその会社に居続けると、いつかそういう日が来る可能性が高いですよね。

河本 そうですね。ずっとこのままじゃいけませんかって事なので(笑)

中村 そうですね(笑)

河本 って事は、誰かが上司になるので。「それでもちゃんと指示には従います!」って言うのであれば、僕は逆に良いんじゃないかなって思います。

中村 そしたら、「いいんですか?」って聞いた時に「いやっ、そこまで考えてなかったです」っていう場合もありますね。

河本 ほとんど考えてないので、簡単に断るんですけど。

中村 あはは(笑)

河本 「じゃぁ考えてください」と。あり得るので。

中村 そうですね。

 

多様化・多様性を認める

河本 ポジション、ポストを会社としては、基本的に空ける訳にはいかないので、下から育ってきてもらうか、外から連れて来るかのどちらかしかないんですよね。それ以外に方法ないので。

中村 そうですね。

河本 じゃぁ中から、自分の仲間からなるか、後輩がなるのか分からないですよ。違う部署から来るのか、もしくは転勤で誰かが来るのか、誰がなってもその人事に従って、ちゃんと自分の職務を全うしてくれるのであれば、それは筋が通っているので、僕は認めてあげるべきだと思うんです。

中村 但し、「それ前提ですよ」っていう事、ちゃんと先の事も。

河本 そうです。当たり前の話なんですけどね。いざそうなると、そんな風に思ってなかったってなるので、先にちゃんと。

中村 当然、自分よりも年下の上司から叱られたり、指導されるとか指示されるっていうのは、あまり気持ちの良いものではないでしょうしね。

河本 そうですね。それが嫌ならば、ちゃんと自分で成功させるべきなんですけど。それも嫌だと言うんであれば、それはちょっと筋が通りませんよっていう話ですよね。

中村 ですから、この相談者の方のこの文章の中で、部下の事を〝欲がない〟という表現をされているんですが、ひょっとすると欲が無いんじゃなくて先を見ていない。

河本 そうです、そうです。もっと言うと、上司が持ってる欲と同じ欲がないだけで、別の欲はあると思いますよ。

中村 そのレジャーとかっていう事ですね?お仕事以外の所で楽しむって言うか。

河本 仕事の楽しみ方も上司と同じじゃないだけで、自分なりの頑張り方で、そこは信念持ってやってるとかはあると思いますよ。

中村 確かに〝担当業務については安心して任せられる〟っていう風にありますからね。

河本 そうそう。与えられた事はきっちり絶対こなそう!という意気込みではやってるのかも知れないですし。まぁ、上司からしたら、それじゃ、ちょっと物足りないんやっていうのもあるかも。気持ちは分かりますけどね。

中村 あとは、〝管理職は大変だ〟と、この部下の方は言ってますよね。大変な様に見えているっていう事でしょうかね?

河本 まぁそういうイメージは付いてますよね。「管理職は大変じゃないよ~」とかはあまり聞かないじゃないですか。

中村 まぁそうですよね(笑)

河本 って事はやっぱり大変なんでしょう。

中村 漠然とおっしゃってるのかも知れないですね。

河本 うん。まぁただ、どう大変かをもう少し具体的にした方がいいよな、とは思います。

中村 「何のメリットも感じません」まで言っちゃってますからね。

河本 なった事ないのに分からへんやろって感じですけどね。見てるだけじゃ分からない事もあるので、それはそこに挑戦してみよう!って思うか、いや、止めとこうって思うかは人それぞれですけど。

中村 もしかしたら、この相談者の方を見ていて、部下の方は「めっちゃ大変そうやな…」っていう風に思ってるのかも知れませんけどね。

河本 それだったら、上司の人に仕事が集中しちゃってるんでしょうね(笑) あり得ますよね。

中村 今、働き方が変わって来ているっていうところで言えば、こういう事もありだという事ですね?

河本 うーん。あり?…受け入れないといけないっていう感じじゃないですかね。これを逆に受け入れれないと、女性が活躍する場も作れないですし、高齢者が活躍する場も作れないですし。簡単に言うと多様な人材を活用する仕組みを作れないって事になるんですよ、会社としては。昔はそれを考える必要なかったのは、人口が増え続けていたので、働き手がどんどん増えたので、選べたんです。いわゆる“バリキャリ”ばっかりを。

中村 はい。

河本 なので、そこまでのマネジメントをする必要がなかったんですけど、実際今の現実から言っても、じゃぁ新卒全員が課長になれるんかって言うとそうじゃないですからねー。ポストは限られてるので。

中村 そうですよね。この部下の方だってそうですよね。

河本 なりたくてもなれるもんでもなくなってる訳なので、じゃぁ、その考え方を会社の方が、どんどん柔軟に自分に合う様にやっていかないと、逆に自分が苦しむかなって思いますけど。

 

「働き方の変化」で「有休のとり方」にも変化が…

中村 うーん。働き方という事で言えばですね、最近ちょっと気になっているのが、有休の取り方なんですね。有休は絶対取らなアカン、無理矢理消化せなアカンとか、そういうものなんですか?私は会社勤めをした事がないので。

河本 まぁあのー、日本は極端な国やなと思いますよ。

中村 あっ、これは日本の特性?

河本 特性じゃないですか?法律上は確かに取らないといけないですけど…、昔からそうですから。昔はいわゆる“24時間働けますか”ってCMが流れてた時代は。

中村 ありましたね!

河本 (その時代は)そんな話出て来ないんですよ。当然、会社的には取ってる会社もあったでしょうけど、有休がないって会社がほとんどですよ。新人から部長クラスから、それはみんな一緒です。今は逆で、全員に有休がある。あるんですよ。でも、業務の集中具合とか、いわゆる取れる層の人とかと、逆にそうじゃなくて、もっと重要なポジションをやってる人、もしくはもっと稼ぎたい人、色んな人が今も昔もいるんですけど、全部同じ価値観で当てはめようとするので苦労するんだろうなって思いますね。

中村 その辺は、大人としての、もっと選択肢があってもいいんじゃないかなって思いますね。

河本 多様性ですね。全部こうじゃないといけないじゃなくて、立場も違うし、ライフスタイルやビジョンも違うし、それぞれが選べる制度設計をちゃんとやった方が、みんながハッピーだと思いますけどね。

中村 逆に言えば、今までがちょっと極端だったのかなと思うんです。有休ってすごく取り辛いんだっていうところからの、みんな取りましょう!っていう。

河本 極端です!だって、「24時間働けますか?」って問いかけられる様な時代から、長時間が悪ですよ、真逆ですからね。そんなの、もう法律でも何でもないですよ。

中村 そうですよね。

河本 方向性が同じじゃないとダメみたいな。

中村 そこまでの強制みたいなものがないと、さっき日本人の特性みたいな事をおっしゃいましたけれども、なかなか取り辛いものなんでしょうかね。

河本 うーん…、いやっ、そういう情報があって、あとは自分で考えて判断するって事を、それぞれがしっかりとやっていく様なのが、僕は一番良いと思うんですけどね。その違いを認めれるって言うんですかね。

中村 はい。

 

「あたりまえ」をやめる勇気。例えば「年賀状」・・・

河本 いやっ、これ例にしたら僕は勇気いるんですけど…。来年から年賀状止めようと思ってるんですよ。個人的にも会社としても。

中村  今ディレクターから、うちも止めることになったそうです(笑)うちは出すって言ってたのにね。衝撃の今事実が…(笑)こんなところで…えっ、あーそうなんですか!!

河本 実際止めてる人も沢山います。でもシーズン的にはその話になるじゃないですか。

中村 そうですよね。あーそうですか、ビックリした…(笑)

河本 だから、本来自由なはずなんですけど、他と違う事をする事にこれだけ勇気がいるってどうなんやろなっていう。一体僕は誰に対して申し訳ないんやろうって。

中村 あははは(笑)やっぱり勇気はいりましたか?

河本 いりますね。

中村 年賀状っていうのも、ひとつの会社同士のお付き合いですからね。

河本 はい。何か悪い事してるみたいな目で見られるって言うか。いやちょっと待って!LINEもあるしSNSもあるし、別に手段はなんぼでもあるのに、何でそれをやらない事が何か人としてみたいな。礼儀がとか。

中村 そうですよね(笑)

河本 いやっ!っていう。それくらい無意識だとそうなっちゃうんじゃないんかなっていう風に思うので。

中村 そういう勇気っていうのは確かに。ある意味マインズさんが“ファーストペンギン”的な感じですね。

河本 僕が思うのは…年賀状は、やってもいいし、やらなくてもいいんじゃないかなって。別にやる人を否定する必要ないけど、やらない人を否定する必要もないんじゃないっていう。

中村 ほんとそうですよね。でも、やっぱり全体の流れに乗っちゃうっていうところがあるんでしょうね。

河本 そう、何となく。だから、止められないんじゃないんですかね。何でも。

中村 そうですね。その流れ、だから1社が止めれば、「あっ、うちもこれでいいか」っていうね。とりあえず2社ありますよ。このマインズとFMゲンキっていう(笑)ちょっと気が楽。良かったですね。お互いここでカミングアウトした様な感じになりましたけれども(笑)

河本 そうですね(笑)あれほどやるって言われてたのに(笑)

中村 あははは(笑)何か個人的な営業とのやり取りみたいな感じになっちゃいましたけれども(笑)

河本 たまに国が大舵、舵を切って行く事はあるのかなとも思います。

中村 はい。さぁ、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は12月13日の放送です。河本さん、ありがとうございました。

河本 ありがとうございました。

中村 この番組は株式会社マインズの提供でお送りしました。