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フリーアドレス制を導入してみた

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フリーアドレスとは?

「固定席」という概念をなくし、どこでも自由な場所で働くことができるフリー(自由)なアドレス(所在)のことをといいます。

従来のオフィスでは、決められた席で毎日仕事をするのが基本的なスタイルでした。
それに対し、フリーアドレスとは固定の席は決めず、その日の業務内容に応じて、空いている好きな席で仕事をすることを指します。

近年働き方改革が進む中、コミュニケーションの活性化や、生産性アップを期待して導入する企業が増えてきています。

今回は、社員が固定席を持たないオフィススタイル「フリーアドレス」について、2018年10月より導入、まだ2か月と稼働実績は浅いですが、当社の取り組みについてご紹介していきます。

フリーアドレスを導入するためのポイントから、実際に取り入れて分かったこと、失敗しないためのポイントなどを具体的にご紹介していきますので、現在「フリーアドレスの導入を検討中」の企業さまや「今後導入したい」とお考えの企業さまへ少しでも参考にしていただければと思います。

 

なぜフリーアドレスにしようと思ったのか(背景)

マインズがフリーアドレスに踏み切るきっかけになったのは、単純に…「座るところが無くなってきた!」からでした。

有難いことに、ここ数年で急激に社員数が増加し、従来の島ごとに部署分けをし、大きな事務机を配置したような固定席では、全社員分の座席スペースを確保することができなくなってしまったのです。
とは言え、毎日全社員が社内の自分の席で仕事しているわけではありません。
外回りの営業で半日帰社しない社員がいたり、出張等で終日席を空ける社員もいたりするので、「今(今日)空いている席を有効活用できないか」と、
自分の席を固定化しないスタイルを検討した上で、働き方改革に対応した「多様な働き方へのきっかけ」、「所属外部署との円滑なコミュニケーション」、そして「備品や設備を共有することによる業務の効率化を目指す」など、フリーアドレス導入により期待できる効果が十分見込めると確信した上で実施することを決定いたしました

 

 

2018.4.1
「フリーアドレス」プロジェクト開始 

各部署から1名ずつプロジェクトメンバーを選出し、2018年4月から「フリーアドレス」に向けてのプロジェクトが動き出します。

ピーク時には2週間に一度のペースでミーティングが行われ、フリーアドレス制度を導入する上での課題や、メリット、デメリット、導入後に懸念される点などを細かく洗い出しました。

後述しますが、導入のはじめの一歩はプロジェクトチームのみを対象とした「実験的フリーアドレス導入」です。
実際にプロジェクトメンバー自身がフリーアドレスを体験した後、「やり辛いこと」「足りないもの」「不要なもの」などを明確にしていきます。

 

導入段階での具体的な課題

・デスクトップパソコンの使用者は簡単に移動できないのでは?
・机の中、引き出しの中が私物化してしまっていないか?
・デスク周りの配線≪LANケーブル(無線or有線)≫はどうする?

 

 

早い段階で実現に向けての課題は沢山出てきました。

課題を解決する為に…
既にフリーアドレスを導入して成功している企業へ直接オフィス見学に行き、いくつか当社で導入する際の「ヒント」を見つけ出します。

【POINT】
既にフリーアドレスを導入して「成功している企業」へ実際に見学しに行くことでリアルな情報が入手できます

 

 

改善策の実施

数々ある課題の中で一番の大きな課題、それは、
「それぞれが自分のデスクで“しか”作業しにくい環境」
であるという事でした。

プロジェクトメンバーは「今の席から動けない問題」を、デスク周り、引き出しの中の所有物にあると考え、下記の方法で解決していきます。

①各社員のデスクの中身を「デスクチェックシート」を用いて各社員が把握、棚卸し、
②所有物の保管場所を決定
③個人収納BOX(キャビネット)の導入する

 

フリーアドレスを導入するにあたり、自身の持ち物を棚卸し、デスク周辺の片づけを実施
更に個人収納BOXの導入でひとつのデスクに居座らない体制を構築しました。

 

 

フリーデスクの実現へ向けて(まずはテストから)

まずは全社員の実施に先立ち、プロジェクトメンバーが試験的にフリーアドレスを導入します。

結果、更に新たな課題が浮上しました。

【新たな課題】(一部抜粋)
・パソコンの電源確保
・移動先の席に固定電話が無い
・収納場所が確保できていない(手荷物が多くて移動が困難)
・同じ資料を複数名が保有している。
・メモ用紙、付箋、クリップなどが常備されておらず場所が不明確

 

 

2018.10.01
いよいよフリーデスクの実現へ

上記新たな課題を解決・改善し、2018年10月1日よりフリーアドレス制度が導入されました。

【改善事項】(一部抜粋)
・社員全員がノートPCへ移行
・電源の確保(デスクの上に電源タップを配置)
・部門ごとにキャビネットを設置し共有の収納スペースを確保
・共有ファイルへのデータ保存化
・仕掛りBOXの導入

 

 

 

 

導入後の様々なメリット

◆コストの削減
ex)
・わざわざデスクを購入するよりキャビネットを購入する方が安価である(スペースも取らない)
・文具を決まった場所に収納、管理し全員で共有することで、無駄な経費を削減できる など

◆座席が変わることにより他部署とのコミュニケーションが盛んになる
◆要らない資料を捨てるきっかけになりペーパーレス化が進む
◆オフィス全体の整理整頓
◆席が決まっていないため、違う部署間で一時的なチームを編成がしやすくなる

 


実現に向けて最も重要なこと

数々の課題をクリアし、せっかく実施までこぎ着けた「フリーアドレス制」ですが、一番懸念していた事は
「結局は固定席化してしまう」
事でした。

これを防ぐため、事前に
「今日座った席に明日は座らない」
というルールを設け、全社員に守ってもらうことで現在2か月目のフリーアドレスは円滑に機能を果たしています。
導入段階からの運用体制の整備、ルール・ガイドラインといったツールの作成は非常に重要です。

そして、もう一つ、何より大切なのは「フリーアドレス」に向けての全社員の理解と協力です。
導入目的、プロセス、導入後のメリット等を明確にし、全社員へ十分な情報共有を行い、出来るだけ例外作らない仕組み作りを徹底。
形式ではなく、本音の納得、共感を得ることが重要なポイントとなります。

稼働からまだ2か月と日が浅い事もあり、当社でもまだまだ実験レベルではありますが、今後も試行錯誤を繰り返しながら社員が働きやすい空間を目指していきます。
フリーアドレス実現のポイントをしっかりおさえ、今よりもっと生産性のあがるオフィスにレベルアップしてみてはいかがでしょうか?