脇　　さぁ、河本さん。

河本　はい。

脇　　今日もよろしくお願いいたします。

河本　はい。よろしくお願いします。

脇　　今回はですね、最近、安定を求める人が多いっていうのをある記事で見まして、そのあたりを教えていただきたいんですけれども。

河本　あー。やっぱり、コロナも関係あるんですかね。いろんな打撃があったりとか経済的にっていうのは。

脇　　そうですね。やっぱり、不安に思ってる人は多いと思うんですよね。

河本　公務員も相変わらず人気ですもんね。

脇　　人気あるらしいですね。競争率激しいみたいです。

河本　しかも、国家公務員より地方公務員の方が人気らしいですね。

脇　　お給料がちょっと高いって聞いたんですけど。

河本　そうだし、転勤みたいなものもないですしね。

脇　　あ～なるほど！そういうのも安定ですよね。

河本　地元に居れるとかもあるかもしれないですね(笑)

脇　　あー、あるでしょうね(笑)

河本　まぁ、でも、安定ってどちらかというと、求めたら絶対手に入らないのかなっていう。

脇　　あ～。

河本　安定って結果論じゃないですか？過去を振り返って、安定してたかどうかって分かるわけであって。今からの未来が安定してるかなんて誰も約束できないじゃないですか？

脇　　そうですよね。雲を掴むような話ですね。

河本　まぁ、そんな中でね、何だかんだ言って公務員が人気なのは、一応身分保障がっていうのもあるし、クビがないっていう事ですよね。

脇　　あっ、そうですね。

河本　それで、制度もしっかりしてて、お給料が景気に左右されないっていうか。

脇　　あっ、そっか！それは大きいですよね。

河本　まぁ、だから人気っていうのはわかるんですけど。

脇　　将来設計が立てやすいですよね。

河本　立てやすい。でも、安定を求めると、苦しむ事も結構あるんじゃないかとも思いますけどね。

脇　　それはどういった事でですか？

河本　やりたくない仕事だったり、上司だったり、安定はしてるかもしれないけど、自分には向いてないとかね。

脇　　あー。

河本　自分が本当にやりたかった事じゃないとか、自分が全く興味がない事をやってるとか。

脇　　あるでしょうね！

河本　でも、安定の為に我慢しないといけないじゃないですか？

脇　　あ～…それはそれで辛いですね。

河本　それはそれでかなりのストレスじゃないかなと思いますけどね。

脇　　公務員って、せっかくあんな難しい試験通ったのに、辞める人とかも結構いますもんね。

河本　多分、そういったところが理由だと思うんですよね。もっと他にやりたい事があるとか、自由に動きたいとか色々あると思うので。だから、その安定っていうのは、結果論で自分がどうなりたいか、何をやりたいかとか、そういったところをより伸ばしていった方が、そっちにいく為の努力をした方が、余程結果として良かったなってなると思いますけどね。

脇　　新卒で、今から就職活動をする人は、自分が何をしたいかっていう所を軸に就職活動をした方が良いっていう事ですかね？

河本　いや、新卒に関しては、やっぱり絶対に内定を貰うだと思います。

脇　　あっ、そうですか！？まずは？

河本　うん。まずは。一個でも内定を貰えたら次々といったら良いと思いますけど。何でかって言うと、新卒が唯一経験が求められないので。

脇　　あー。確かに！

河本　基本的に、未経験でも採用されるのって新卒だけなんですよ。

脇　　そうですねー。

河本　それが転職する頃になったら絶対経験を求められるし、どちらかと言うと、学歴より職歴の方が重要視されるので。大卒という学歴のみで評価されるのって新卒だけなので。そこは絶対に自分が結果行きたくなかったなって思っても、一旦は内定を貰って就職して、そこで3年学んでそれから転職するとかした方がいい。

脇　　あっ、そうですか。

河本　別に一生居なさいって言ってるわけじゃないので。絶対そっちの方が良いです。

脇　　なるほど～！じゃぁ、まずは内定を貰って。

河本　大学に行ったのに就職活動をしなかった僕からのアドバイスです。それでめちゃくちゃ苦しみましたので(笑)

脇　　あっ、そうなんですね(笑)

河本　どこに行っても経験を求められる訳なので。

脇　　なるほどね～。

脇　　あー。。じゃぁ、結構苦労されたんですか？

河本　めちゃくちゃしましたね。

資格取得は信用を得るためのスタート

脇　　どういう苦労されましたか？

河本　いや、だから、いわゆる、当時でいうとフリーターだったんですよ。

脇　　ええ。

河本　就職活動しても大して書ける事がないじゃないですか？アルバイト位しか。採用されないわけですよ。同世代からどんどん遅れていくわけですよ。当然、大手になんか就職できず、就職氷河期でしたし。さぁ、どうしたもんかと…。何も資格もない、経験もない、特別な能力がある訳でもないと。いわゆる、アートの方とか、芸術的な方とか、そういう方にいく才能も能力もないと。そういう何もない人が何ができるんですか？っていったら、営業か販売しかできないわけですよ。

脇　　あー。なるほど～。でも、これもまた難しいですよね？

河本　不人気職種っていわれてるやつですよね。

脇　　はいはい。

河本　でも、そこしかできないのに、それをやらないってなったら、じゃぁ何するんですか？っていうのを自問自答して、じゃぁ、営業をやろうと。コピー機とか形のある物を売るのっていうのはイメージ付くんですけど、何か値下げばっかりを言われる様なイメージがあったので、どうせだったら無形商材って言うんですかね？その営業はないかなって思ったら、ちょうど人材派遣っていう業界の会社が新しく姫路に支店ができました！っていう求人があったので。いわゆる、老舗でもないし、大手でもないけど、そういう所しか雇ってくれないだろうと思って行って、採用されたんですけど。まぁ、いわゆる、営業って言っても、飛び込みとアポ電っていうんですかね。一日100件のアポイント取るとか(笑)

脇　　うわぁ～しんど…。

河本　毎日名刺回収を飛び込みで2枚取って来いみたいな。

脇　　あぁぁ～…。

河本　それをしたい人ってあまり世の中に居ないと思うんですよ。

脇　　だって、ハードですもん…。

河本　3日目位で辞めようかなと思いましたけど。辞めて自分に何が残るんだろうって考えたら何も残らないんですよね。じゃぁ、歯を食いしばってでも、どうやったら効率よくやれるんだろうっていうのを、しがみ付いてでも理不尽でも自分を積み重ねていかないと次にいかないので。

脇　　うんうん。

河本　そうすると見込み客がだんだんできてきて、そこから新規顧客に変わっていってとか。まぁ、会社の看板を使う業界っていうよりも、自分の能力、営業とか不動産とかもそうかもしれないですけど、自分の能力で数字が作れる業界だったので、まぁ、とにかく噛り付いて経験実績を作っていったっていう。そうすると、次に何ができるか、できない事ができるようになったので、次はどこにチャレンジするとか、もう一歩手を伸ばすとか、責任者とかの出世を目指すとか、次のフェーズに移れるんですけど。その何もないから実績を作るっていうのは、まぁ～…大変ですよね。

脇　　それって何かコツはあったんですか？効率良くを目指す為に、例えば、自分でノートを作ったとか、何かありましたか？

河本　まぁ、自分用の電話での言い回しとか、あとは時間帯とか。意外と夕方って皆警戒してないよなとか(笑)

脇　　あー、確かに！！

河本　そうそう。午前中ってまぁまぁバタバタしてるので。昼休みにかけるのはあんまりだけど敢えてかけてみるとか(笑)嫌われますけどね！

脇　　あははは(笑)

河本　まぁ、まぁ、あの手この手をしながら。断られるとヘコむんですけど。

脇　　ヘコみますね！

河本　そこは切り替えて、そこはナンパと一緒だと(笑)

脇　　あははは(笑)

河本　ナンパは上手くいかなかったからってヘコんでたらナンパにならないじゃないですか？

脇　　はいはい。

河本　断られてナンボじゃないですか。成功するまでやるっていう(笑)ハイ次！ハイ次！っていう。

脇　　なるほど～！(笑)

河本　そうやって自分の感覚を麻痺させて、別にやりたくてやったわけじゃないんですけど、自分としてはもっと大きな仕事がしたいとか、もっと成功したいとかっていう気持ちがあったので。その為には、そういう事でも乗り越えていかないとその次にいけないので。だから、それを資格を取ってでもいいですし、どの方向にいってもいいと思うんですけど。結果、後々それがお金だけじゃなくて経験値とかになる。次に繋がる経験値も安定ですからね。

脇　　そうですね。それは、自分でちゃんと作れた安定ですもんね。

河本　そうそう。そのお金っていうのは、この世の中で一番理不尽な物なので。

脇　　急に無くなったりするから？

河本　いや、親がお金持ちなら生まれた時からお金持ちじゃないですか？

脇　　あー、ほんとだ(笑)そうですね。

河本　スタートラインからして全員一緒っていうのはないので。一番理不尽なんですよ。

脇　　あー、そっかぁ…。

河本　そこにお金の安定っていっても、そもそも全部違うやんっていう。だから、お金以外でどうやって安定を作っていけるかっていう経験。人が嫌だって言ってる事をできるとか、人が分からない事でも分かるとか、そっちの方だし。人に好かれるとか。

脇　　はい。それも経験からコツを掴んでいくっていう事ですよね？

河本　そうですそうです。あの人は絶対数字を作ってくるとか。それって全部お金以外じゃないですか？どっちかっていうと信用かもしれないですね。

脇　　あっ、信用はお金で買えないですもんね。

河本　ですし、自分が動かない、言ってやらない限り信用って絶対生まれないじゃないですか？(笑)

脇　　生まれないです！

河本　どっちかっていったら、そこに一番努力をしないといけないけど、それ以外に努力をしちゃってる人が結構多いなっていう。

脇　　あー。。なるほど～。そうかぁ…。

河本　資格も大事だけど、資格を取っただけではお金は入ってこないので。専門性があるという信用はあるんですけど、その後、実務ができるというところまでいかないとお金は付いてこないので。

脇　　合致させないとダメですよね。どっちかだけだったらダメっていう事ですよね？

河本　そうですそうです。資格を取るのはゴールではなくてスタートなので。

脇　　それを使ってどうするかっていう。

河本　そうそう。スタートです。

脇　　これ持ってたらいいんじゃないっていう資格はありますか？

河本　いや、もうそれはケースバイケースですよ。僕なんかが当時就職活動してた時は、大手なんか上が詰まってるし、採用されてもずっとペーペーだろうなって(笑)できたての会社だったら、成長さえすれば下がどんどん入ってくるしすぐ上にいけるなと。これ資格全然関係ないじゃないですか？

脇　　はい(笑)

河本　だから、資格も本当に使い方次第なので。本当に資格で安定したかったら、それこそ公務員試験が一番。あれは試験に受かれば、仕事はある訳なので(笑)

脇　　あっ、そうですね(笑)

河本　まぁ、面接とかもありますけどね。自分の興味のある分野の資格を取るっていう事は、要するに勉強するっていう事なので。落ちたとしても勉強して損はないので。ひとつの証明には形になるので良いとは思いますけどね。

脇　　私、不動産業で働いてた時は、宅建の資格を取ろうと思って落ちたんですけど、仕事しながら資格を取るってまぁまぁしんどくて…疲れてるから(笑)

河本　僕もそうでしたけど(笑)まぁ、でも、諦めない事かなぁ。

脇　　あ～…。

河本　だって、僕、社労士の試験3年掛かって2回落ちましたから(笑)

脇　　諦めずに何度も受けるっていう事ですね？

河本　そうですね。吐きそうですけどね(笑)

脇　　あははは(笑)

河本　まぁ、嫌な事なんですよ。自分が興味ある勉強じゃなくて、試験に合格する為の勉強って、基本、学校の勉強もそうですけど面白くないじゃないですか？

脇　　はい(笑)面白くないです。

河本　ほとんど暗記作業みたいなものですし。面白くないけど嫌だけど、それをやらないとその次にいけないみたいな。だから、まぁ、あとは、絶対的な必要性とかもあるので。別に諦めるのが絶対ダメとは思わないですけど、どうしても取りたかったら、別に落ちる事なんか…ほとんどの人が落ちるので(笑)

脇　　はい(笑)私の場合は諦めちゃいました。でも、やっぱり、それを何度もチャレンジする事って、取った事も大事なんですけど、取った自分を信用できるのかなと思ったんですよね。

河本　まぁ、そうですね。言ってる事とやってる事を一致させたわけですからね。そう思います。

脇　　他人から信用もしてもらえるし、プラス自分で自分を信用するっていう事も大事な事ですよね？

河本　うんうん。今、これを言っていいのか分からないですけど、政治家の事を誰が信用してるんだろうなって。

脇　　あっ(笑)

河本　だって、言ってる事をやらないじゃないですか？

脇　　あー、そういう方もいらっしゃいますね(笑)

河本　すぐ発言変えたりとか。

脇　　あー、ありますね(笑)

河本　要するに、何が言いたいか、何がしたいかも何も分からないじゃないですか？良い例って言っていいか分からないんですけど。中にはそうじゃない政治家もいるんでしょうけど。何か感覚的には言葉が軽くなっちゃったなって思いますけどね。

脇　　信用を一回失ってしまうと、それを取り返すのって大変ですよね。

河本　いや～、めちゃくちゃ大変ですよ。お金以上に大変じゃないですか。

脇　　そうですよね～。お金は、例えば、大借金しちゃったとかだったら、それだけ稼いで返せばいいと思うんですけど、信用を取り返すのって…(笑)

河本　大変です！(笑)信用大事です！！

脇　　そうですよね(笑)自分も信用する、そして他人からも信用される、それが大事っていう事ですね？

河本　それが一番です！

脇　　ありがとうございます！マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこのあたりでお別れです。河本さん、ありがとうございました。

河本　ありがとうございました。