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【第132回】“ティール組織”について考えよう! 2020.10.22放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役社長
河本 尚吾

MC

FM GENKI  パーソナリティー
津雲 あおい さん 

 

新たな組織モデル「ティール組織」とは?

 

津雲 さて、河本さん。今日のお話なんですが、“ティール組織“っていう言葉をネットから拾ってきました。

河本 うんうん。僕もあまり知らないですね、これは。

津雲 はい(笑)新たな組織モデルのことらしいんですけれども。

河本 はい。

津雲 いわゆるトップダウン式の…「オオカミの群れ」ってここには書いてあるんですけど、「衝動型組織」が昔からある組織だとするならば、レッドがアンバー(琥珀色)になって、「軍隊式」の明確な上下関係があるヒエラルキー組織に進化する。その後、オレンジ色…「機械」ってここには書いてあるんですけど、ヒエラルキーというか上下関係はあるけれども成果を出せば上に上がって行くことができる、そんな組織が「達成型組織」。

河本 うん、うん。

津雲 その後、グリーン(緑)になると…「家族」と表現されていますけど、個人が主体性を発揮しやすくて、多様性が認められる。そして、更に進化すると「進化型組織」…「生命体」とここでは表現されているんですが、ティール(青緑)。全員が対等な立場で、個人が意思決定を行える、そんなティールな組織がトレンドとしてでてきているという。…何か、そういうことらしいんですけど?

河本 はいはいはい。テックベンチャーのイメージですかね、少数の。

津雲 おぉ…。少数なんですか?(笑)

河本 あっ、うん。少数です(笑)

津雲 なかなか、このティールな組織を実現できているところは、少ない感じなんですかね?

河本 うーんと…。まぁ、組織論として、いろんな組織論があって、今やっぱりこういうのが良いんじゃないかと。時代的にも成果を出す方法として、いわゆるハイスペックな人達が集まって、成果を出す為に、自由に言ったり、行動したりできる組織が良いんじゃないか?っていう話だと思うんですけど。

津雲 なるほど。上司とか部下とかっていうんじゃなくて、全体が相談しながら、ミッションをこなしていくみたいな?

河本 うん。それこそ「生命体」って言ってるんで、こっちで右手を動かしながら、こっちでは左手を動かすみたいなのを、まぁ…阿吽でやるみたいな感じなんですかね?(笑)

津雲 なるほど(笑)阿吽の呼吸でするというのが、こんな感じの組織なのかな?ってことで。そのティール組織ではないかということで“サイボウズ”。うちも利用しております、グループウェアの会社なんですけど。青野さんといういろんなメディアでも登場されてまして、有名人なんですが。この方がされているそのサイボウズっていうのが、「100人100通り」の人事制度とかってよく言われてますけど、組織も本当はと言うと階層はあるけれども、沢山のチームで仕事をこなしていくっていう。これはティール組織っていう感じなんですかね?

河本 まぁ、そうですね。そのプロジェクトとか、課題ごとにメンバーを組み直していく、っていう感じだと思うんですけどね。その為にリーダーっていうのを、また同じリーダーじゃなくて、「前回はこの人がリーダーで、自分は下だったけど、逆の場合もあるだろうし」みたいな感じで。立場とかじゃなくて、そのプロジェクトの成功に向けて、最適化しているっていう感じなんですかね。

津雲 “役割”みたいな感じなんですかね?このサイボウズっていう会社が、面白いなと思うのが、いろんな制度があって「辞めても6年以内だったら戻って来れる」とか。そしたら、普通に簡単に辞めるかな?と思うんですけど(笑)

河本 あははは(笑)

津雲 戻って来れるんだったら、一回辞めようかな?みたいな(笑)

河本 まあ、目的としては、IT企業には多いですけど「社外を経験することによって、更に新しいスキルを身に付けて帰って来てくれる」っていうのがある。

津雲 あっ!考え方次第ですね。

河本 っていうのがあると、その人の幅は広がったことになるので。「迎え入れるのにデメリットないよね?」っていう。

津雲 同じように「副業OK」とかっていうのも、サイボウズが高らかに最初に言い出したんじゃないかなとかって、思うんですけど。

河本 はいはいはい。

津雲 あと、自由に育休を取ったりとか。この社長さん自体も、3人のお子さんを育てる時に「育休を取りました」っていうことなんですけど。自由ですね。

河本 うん!良いと思います。

津雲 ティール組織っていうのは、ちょっと私もあまりよく分かってないんですけど。先程おっしゃったような、研ぎ澄まされたその精鋭達のやることなんですかね?

河本 こういう時に、一人ひとりのスペックな話とかあまりしないので。そのスペックを補う為の、「一人ではできない成果を出す為」に、組織があるので。

津雲 一人ではできないことをする為に組織がある?

河本 はい、一人でできるなら、組織要らないですからね。そもそもっていう(笑)

津雲 はい(笑)

河本 一人ではできないことをやる、「どんなことをやるのか?」だと思うので。

津雲 うん。じゃぁ、もしかしたらやることによっては、このティール組織が合わないこともあって、別の組織がっていうこともあり得るんですか?

河本 あると思います。建設現場では、ちょっと難しいんじゃないですかね?工程とか手順とかあるじゃないですか、やっぱり。

津雲 はい。

河本 まだ、地面整ってないのに、屋根作られても困るし。

津雲 あははは(笑)

河本 あると思いますよ(笑)

津雲 屋根チームの方がね、さっさと進んでたら…ですよね(笑)

河本 それはちょっと、また話が違うと思います(笑)

津雲 分かりました、すみません(笑)なるほどね。まぁいろんなチームがあって、いろんな組織があって、いろんな形態があると思うんですけど。

河本 まぁ、どっちかって言うと、サイボウズさんとかは、例えば「育休を取りやすくする、取れた方がいいよね!」っていうコンセンサスがあるんだったら、別に仕事はサボっていい訳じゃないので、「どうやって効率化する?」とか「どうやって補い合うのか?」を徹底的に話し合わないと、実現できないと思うので。ただ単に、育休を誰でも取れますよって言うと…。

津雲 困りますよね。

河本 そうそうそう。結果として、育休かも知れないですけど、多分その背景に、「従業員全員がどうやったらそれができるように、仕事の成果をお客さんとかの満足度を落とさずに、それができるんだろうか?」というのを徹底的にやらないと、変えていかないと多分不可能だと思うので、そこをやっていかれたんじゃないかな?っていう。

津雲 自分が休みたいから「はい!休むわ!後はよろしく!」って言うんじゃなくて、よろしくできるだけの土台とか、制度とかシステムを作って「あとは、よろしく!」なんですね。

河本 はい。それこそ助け合わないと、絶対無理だと思うんですよ。チームじゃないと。

津雲 はい。

河本 利己的なだけだったら、絶対に崩壊すると思うんですよ(笑)

津雲 はい。前回も“利己的な”、“利他的な”、というお話がありましたけれども。

 

“理念”を共有しながら目的を達成していく組織体

津雲 サイボウズさんの話、だいぶ引きずりますけれども(笑)

河本 いやいや、もう全然。

津雲 社長さんがとあるインタビューでお話しているのが、「皆が同じ方向を向いていないと、無理だよね」っていう話をしていて。「自分のところの会社が“チームワークが溢れる社会を作る”っていう理念を掲げていて、それを理解して共感できる人以外は、入社しないで下さいって言ってる」っていうのが、インタビューで答えられてたんですけど。

河本 はい。

津雲 結局、その価値観を共有してないと、そういう組織っていうのは作れないってことですよね?

河本 まぁ、このサイボウズさんという共同体の目的が、これですもんね。

津雲 “チームワーク溢れる社会を作る”。

河本 という、理念かミッションかビジョンか分からないですけど。この理念が目的なので、やっぱりそこを目指せない人は、一緒にいる理由がないですもんね。

津雲 うん。逆に言うと、皆が「チームワーク溢れる社会を作る」っていうことを目的に動いているから、何でもできると言うか。

河本 手段は無限に出てくると言うか…。手段は何個あってもいいと思うので、どの手段が最適なのかは、随時変えていけばいいし、議論し合えばいいと思いますけど、「何を目的としてるのか?」っていうのは、ここですもんね。

津雲 うんうん。同じ方向さえ向いていれば、何かこう…修正ができると言うか。

河本 そう、揉めても仲直りできますよ。

津雲 あぁ(笑)理念が一致していなかったら、揉めたら仲直りできないものですかね?

河本 まぁ、「日本が発展した方がいい」と思ってる人と「日本が滅んだ方がいい」と思ってる人とで手段を話し合うと、…落としどころないと思うんですよね?

津雲 あははは(笑)この例えが(笑)

河本 まぁ、例えで言うとね(笑)

津雲 そうですね(笑)

河本 そんな滅んだ方がいいと思ってる人は、いないと思いますけど、例えばね。

津雲 「このままで別にいいや」みたいな?「もっと良い国にしたいな」って思ってる人とでは、ちょっと動き方は違いますよね。

河本 もし揉めたら、どこで落としどころ付けるの?って。目的が違うので。

津雲 あー、そうですね。皆が「そこでいいか!」っていうのがね。

河本 どこに向かうのか?っていうのがないので。こっち行こうとしたら、こっち行くし。どこ行ったっていいんでね。手段は。そりゃ、揉めるしかないですね(笑)

津雲 そっかぁ…。だからこそ同じ組織にいる人は、できれば同じ理念と言うかゴール、目的を持ってた方がまとまり易いよねっていう話?

河本 持ってた方がって言うとかっていうよりも、持ってないと「どこに向かってるんですか?」っていう。答えじゃないけど「この船はどこに行くんですか?」「知らない!」とかなると、何をしたらいいか分からないですよね?そもそも。

津雲 気ままに風に吹かれている訳には、いかないですね。

河本 それが良いっていう人達だけが集まるなら、それもありだと思うんですけど。

津雲 そっか…。じゃぁ少なくとも自分のいる組織の中で、共通の目標とか理念とかっていうのを作ってないところは、今すぐ作らないと。

河本 うん、明文化されてないだけで、あると思いますよ。

津雲 そうですかね?

河本 明文化って結構大変なので。気持ちの明文化なんて。

津雲 言葉に置き換える?

河本 言語化は大変なので。多分、何となくはあると思います。

津雲 あるんですかね?

河本 「こうなんだ」みたいなのは。そうじゃないと続いてないので。

津雲 あっ、そうですね。少なくとも、今ある組織は少なからず、何かはあるであろうと。それをできれば「皆で再確認をした方がいいよね」っていうことですね。

河本 そうそうそう。そっちの方が助け合いできますよ。もし、この理念が気に入らないって言うんだったら、自分が気に入れる理念がある会社を探せばいいだけなので。

津雲 あー、そうですね。そこの組織にいる必要ないですもんね。

河本 その理念を変えさせようとしたら、ダメですよね。

津雲 あー!「そんな理念はだめだから変えようよ」っていうのは、また違うんですね?

河本 うん、違いますね。決める時にいたんだったら、意見はいろいろ言うべきだと思うんですけど。既に決まってるものを…ね(笑)

津雲 変えさせるのは、ちょっと違うぞと?

河本 それだったら「自分で起業したら?」っていう。

津雲 あぁ。それで自分が良いと思う理念を作って、それを良いと思う人を集めたらいいですね。

河本 そっちの方が助け合えます(笑)

津雲 そっかぁ…。

河本 わざわざ奪いに行かなくても(笑)

津雲 あははは(笑)なるほど!ぼんやりとでも、誰かが決めた理念があるよという場合は、自分が去ることを選ぶことも一つの手だよと。

河本 うん。去ると言うか「選ぶ」ですよね、自分も選べばいいので。その理念に共感できるのかどうか、できなかったら別のところを探せばいい。会社なんかいっぱいあるんだから。

津雲 はい。そして全くなかったら、起業すればいい。

河本 そうですね。

津雲 あぁ…そうか。なるほど。組織の在り方というか、いろんな組織の形があると思いますけれども、まずは、基本の理念の辺りが一番大事なんだよっていうことなんですかね?

河本 その会社ごとで、大事にしてるものって、呼び方も違う。うちだったら“ビジョン”ですし、呼び方はさまざまだと思います。ただ、何らかの形で大事にしてる、譲れないものですね。

津雲 譲れないもの!はい。

河本 それはあると思います。

津雲 はい。

河本 そこを共感して、納得してやりたいっていう人の集まりである方が、方向性は一致するので、実現し易いですよね。

津雲 はい。分かりました。本当はそのビジョンについても詳しくお聞きしたかったんですが、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は11月12日の放送です。河本さん、ありがとうございました。

河本 ありがとうございました。

津雲 この番組は、株式会社マインズの提供でお送りしました。