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こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。
■放送日時 第2・4木曜日 9:29~9:49
■提 供 株式会社マインズ
メインスピーカー
株式会社マインズ 代表取締役社長
河本 尚吾
MC
FM GENKI パーソナリティー
中村 佐織さん
中村 さて、河本さん。令和の本格的な年に入ったなっていう感じなんですけれども、ある意味。2020年、キリの良い年でもありますね。
河本 そうですね。
中村 今年もやって参りました、春季労使交渉が始まります。今日は、この今年の交渉について、経団連の意見、そして連合の話、コメントですね。この辺りについて、河本さんに読み解いていただきたいなと思うんですね。
河本 はい。
中村 去年あたりから、経団連の流れっていうのは、少し変わって来たかなという感じがするんですけれども。ちょっとご紹介をしますと、今年の経団連の発表と言いますかコメントなんですけれども、簡単に言いますと、日本型の雇用制度をこのまま続けて行く事は難しいと。時代に合わなくなって来ていると。賃上げにつきましては、個々の企業の実情に応じて、前向きに検討する事が基本である。社員一律ではなく、業務内容や成果に応じて、重点的に配分する方法も検討するべきである。今までずっとやって来た事とは全く違う。そんな方向転換ですよね?
河本 そうですね。まぁもともと、そうしないといけないとずっと言われてたんですけど。本当にここに来て無理だなと何で無理かって言うと、いろいろあるんですけど、年金ですね。どうしても、定年と年金ってセットになるんで、年金がどんどん遅れて行くっていう事は、雇用しないといけない期間もどんどん長くなっていく訳じゃないですか?
中村 ええ。
河本 もともと日本の雇用制度って、60歳でリセット出来るシステムで最適化されてるんですね。それが延びて来ると維持出来ないですよね、理屈で言うと。制度自体を変えないといけないっていうのは、時代的にもだろうと。もう一個はテクノロジー。ITとか、物の進化、スピードが速いので、それに対応していくには、もっと臨機応変にやっていかないといけないし、その分長期でみるんじゃなくて成果でみて行かないと、付いて行けないという様な事が実情としてあるんだろうなと。そして、実際そうなんだろうなと思いますね。
中村 うーん。それに対して連合の方なんですけど、基本給の引き上げ“ベア”ですね。相当分として2%程度の賃上げを要求すると。これは今までとあまり変わってない…という感じがしますよね?
河本 そうですね。
中村 また、経団連に対して、日本型雇用システムの見直しについて、人材育成といった良い部分が失われると。真っ向から反対している様な感じですよね。
河本 うん。連合の役割としては、そう言わざるを得ないんじゃないんですかね。僕は、組合のある上場企業に勤めた事がないので、組合員になった事がないので。まぁ、恩恵を受けた事がないんですよね。
中村 あははは(笑)私もそうです。
河本 そういう人って、結構多いんじゃないかなと思うんですよ。
中村 ニュースで“ベア”とか言われても、他人事って思ってる人が多いんじゃないかなって思うんです。
河本 他人事ですよ!(笑)
中村 大体それで、今年の流れみたいなものがそういう感じなのか分かるっていう。
河本 いやー、流れなんかないですないです!
中村 あははは(笑)
河本 あの方々のところだけで、普通の組合とかはある企業であっても、連合の系列に入ってないところとか、組合のない中小企業とか関係ないですよね。
中村 だって、基本給引き上げと言ったところで、中小企業は全然影響なかったりするじゃないですか?
河本 無いです。従業員、働いてる人の組合員の比率って17%くらいなんで。確か17%~18%くらいなんですよ。
中村 へぇー。
河本 8割強の人は関係ないですよ。
中村 そうですよね。でも、割と大きくこの時期はニュースとしては取り上げられますよね?
河本 うーん。まぁ、毎年の恒例みたいなものですかね。
中村 行事みたいにね(笑)
河本 もっと他に報道する事あるやろうと思うんですけどね。
中村 まぁ、基本給の引き上げっていうのは、結局格差の是正に繋げたいとかっていう事でもある訳ですか?
河本 うーん。格差を無くしたいっていうのが、今回の働き方改革の法律がそれなので、それを加味してどうなるかっていうのを考えていって欲しいですけどね。
「一生働く」の定義とは?
中村 日本って、格差はそんなにあるものなんですか?ちょっと…私、その辺があまりよく分からないんですけれども。
河本 どうしても日本って、地位、身分で分けちゃう。何でそうなったのかって言ってもいろいろあると思うんですけど、そういう文化でもあるのかなってちょっと思うんですよ。
中村 うーん。
河本 どういう事かって言ったら、アメリカの映画とかだったら、友達を紹介する時に・・・。あれっ?この話しましたっけ??
中村 え!?何ですか?友達を紹介する時に?
河本 『彼はドクターです』とか『彼はエンジニアです』とか『彼は学校の先生です』とか、職業を紹介する訳ですよ。でも、日本ってね、まぁ一般的に『彼は○○商事の社員です』とか『彼は公務員です』とか身分を紹介する訳ですよ。
中村 あー!
河本 『わぁ~!大きい会社なんやね~』とかね。
中村 確かに、確かに。
河本 何の職業してるとかは二の次と言うか。
中村 確かにそうですねー。
河本 そうそう。それで「偉いんや!凄いんや!」みたいな。
中村 うんうん。
河本 だから、ちょっとそういう文化に馴染んじゃってるので、さっきの職業倫理って言うんですかね。医療業界とかは比較的成り立ってますけどね。
中村 うーん。
河本 看護師とか医師とか。でも、一般の社会ではまだまだって感じがしますけどね。そこが結構、文化的な形成の違いっていうのはすごい出てるなと思いましたけど。
中村 あー。確かにそう言われると、かなり日本って特殊なんだなっていう感じがしますね。
河本 そうですね。それを能力や成果でっていうのは、いわゆる職業成果、職務の成果でちゃんと賃金を払って行きましょう!っていう。同じ仕事してたら、そりゃ給料は同じですよねっていう。成果違えば給料違って当然ですよね!っていう様な方向に持って行こうとするのが、働き方改革という感じなんですけども。
中村 うんうん。
河本 なので、地位というものがそこまで重要なものじゃなくなってくるのかなって。長い目で見れば。
中村 あー。それを崩したいっていうところもあるんでしょうね。
河本 崩さないと、例えば60歳とかっていう年齢って、本来能力とか関係ないですもんね。何が出来るかの方が大事ですし。
中村 経験値はありますよね?
河本 でも、時代が早いので、過去の経験が生きるかっていうのが分からないんですよね。
中村 うーん。そうですね。
河本 昔で言うと、会社にパソコンがなかった時代の能力と、パソコンというものが入って来た後の能力って、必要な能力が違うじゃないですか?
中村 使える人と、そうでない人で違ってきますよね。
河本 そうそう。過去の経験が生きる場合と、邪魔になる場合と出てくるかなっていう風にすごく思いますね。
中村 なるほど。
河本 まぁ、年功序列や終身雇用って美しいんですけどね。・・・悪くないんですけど、企業側の気持ちで言うと、僕も創業する時には、一生従業員がうちで働ける会社にしようと思っていた訳ですよ。
中村 はい。
河本 それは今も思ってますけど、無意識的にですけどその「一生の定義」って何だ?と、考えるとやっぱり60歳なんですよ。
中村 うんうん。
河本 60歳までを無意識に考えてやる訳じゃないですか。それが責任だと。でも、言われてる様な100年時代で、僕らの頃だったら年金貰えるの80歳くらいじゃないんですかね?
中村 はぁ・・・。あはは(笑)
河本 って考えると、80歳までは仕事をしないといけないとなると、ちょっと考えないといけない事が全然変わって来るんですよね
中村 そうですねー。
河本 60歳までだったら会社の中で言われた事をやるだけで、とりあえず良かったかも知れないですけど。昭和はそれで良かったんですよ。でも時代が激しいので、視野が狭くなると、ひとつの事しか出来ないってなるとリスクなんですよね。個人にとっても会社にとっても。
中村 はい。
河本 そうなるといろんな事が出来る方が良いし、新しいテクノロジーとか物に、積極的に取り組んでくれる人の方が良い訳ですよ。
中村 うん。そうですね。
河本 そうじゃないと80歳までなんて無理じゃないですか。ずっとその仕事あるかどうか分からないし。なので、会社だけの努力じゃなくて、従業員にも僕も言ってますけど、双方で努力しないと無理だよって。能力を上げていかないとっていう。だから、そういった具体的な労使の話合いをして欲しいなって思うんですよね。
中村 さっきおっしゃった、「行事ではダメ」っていう事ですよね?
河本 単純に「終身雇用が無理だ」「賃上げだ」とか、それって表面的な話で本質的な話じゃないだろうって思うんですよ。
人生100年時代における、本当の問題とは?
河本 僕が思うのは、60歳までって普通の人はだいたい健康じゃないですか?
中村 だいたいそうですね。
河本 だから個人もあんまり健康を気にしないんですよね。要するに、太り過ぎとかいろいろあるじゃないですか?気にしないんですけど。会社もそこまで言わなくても、60歳まではだいたい動けるんで。でも、80歳ってなったら全然違ってきますよ。
中村 いやー、それは全然違いますよね。
河本 ちゃんと体のメンテナンスしてる人と、そうじゃない人とで圧倒的に差が出ると思うんですよ。それって今後、本人の死活問題になると思うんですよね。
中村 もう今から意識を変えて行かないといけないですよね。
河本 そうそう。自分の体を、自分でちゃんとメンテナンスする事が当たり前という文化がないまま、雇用延長だけが進むと、結構悲惨になると思うんですよ。
中村 ちょっと考えただけでも、大変な事になりそうですね。
河本 そういった事を議論して欲しいですね。だから会社が、そういう健康を促進する様な事をやれとかじゃなくて、そもそも個人が自分の人生なんだから、まず自分で気を付ける事が第一で、それを促進させる為に会社もやるっていうんだったら分かるんですけど、「会社にやってくれー」だけじゃね。
中村 そういう意味では、個人の意識がそこまでいってないじゃないですか?
河本 うん。まぁ今までこれでいいと言われてた訳ですからね。
中村 ええ。マインズさんなんかは、割と河本さんが社員の方に発信したりとか、話し合いをされたりだとかっていう事は結構なさってるようですけどね。
河本 こういう価値観を変えたい為に、130歳まで生きるって言ってるみたいなものですからね。
姫路市からのお知らせ
中村 さて、ここで姫路市からのお知らせをさせてください。
令和2年、今年の9月頃から、マイナンバーカードを活用した、マイナポイント事業の実施が予定されています。
マイナポイントを活用する為には、マイナンバーカードを取得し、マイキーIDを設定する必要があります。
姫路市では、マイナポイントを活用する為に必要なマイキーIDの設定支援窓口を、姫路市役所1階住民窓口センターロビー等で開設されています。
マイキーIDの設定に必要なマイナンバーカードは、申請から交付までおよそ2ヶ月必要となりますので、早めの手続きをお勧め致します。
詳しい事につきましては、姫路市のホームページや以下をご覧ください。
以上、姫路市からの関するお知らせでした。
という事で河本さん。今日はですね、今年まだ始まったばかりという事で、それに相応しいお話をうかがいました。
河本 はい。ちょっと熱くなりました(笑)
中村 そうですね(笑)この勢いで今年も熱く語ってワクワクさせてください!
河本 はい!
中村 さぁ、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は2月27日の放送となります。河本さん、ありがとうございました。
河本 ありがとうございました。