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【第94回】働き方改革によって生まれる様々な問題について考えよう。 2019.3.28放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(ゲンキ)にて放送中のラジオ番組、マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役社長
河本 尚吾

 

 

MC

FM GENKI  パーソナリティー
中村 佐織さん 

 

 

「働き方改革」いよいよ始動!・・・実際はどんなカンジ?

中村 前回も少しお話が出たんですが、河本さん。“働き方改革”がいよいよ始動するという事で。まぁ、有休とかテレワークとか、一体どうしたらいいんだっていうところもあると思いますし、それとあと、マインズさんでは色々とセミナーも開催されてますよね?


河本
 はい。


中村
 実際に、河本さんの実感として、セミナーに来られる皆さん、働き方改革について、どれくらい認識してらっしゃる感じですか?


河本
 例えば今も、来月から有給休暇の取得が、会社に義務付けられる訳ですね。ただ、それが出来てる会社は、元々出来てますから、まぁそんなに問題ないんですけれども・・・。出来てない会社が、いよいよ来月っていうところで、じゃぁどうやってやろうか今検討してるっていう会社も結構多いですね。


中村
 もう1ヶ月ないですよね。


河本
 バラつきが凄くあってですね、有休は出来ていても別の問題があるとか、長時間の所が解決出来てないとか。もっとテレワークを推進したいけど、なかなか出来てない、どうやっていいか分からないとか。もう少しフレキシブルな勤務形態にしたいんだけれども、どういう風な整備をしたらいいか分からないとか。従業員にどう説明したらいいか分からないとか・・・。混乱は増す一方かなって感じです(笑)


中村
 そうなんですか!? 国としてはもう整理出来て、あとは出すだけっていう感じだと思うんですが。実際に動く側はまだ混乱している?


河本
 混乱しますね、やっぱり。僕も何でかな?ってずっと考えていたんですけど、法律論以前に、日本は「人にお給料を払ってきた」ので。

 

 

「働き方改革」日本の昔ながらの賃金体系が、混乱の元に⁉

中村 人にお給料?


河本
 はい。業務にお給料を払うんじゃなくて、人にお給料を払っている。・・・営業から経理に行ったからって、給料が初任給にまた戻るとかないじゃないですか?


中村
 ええ。ないですね。


河本
 そのまま引き継ぐでしょ?給料。


中村
 その個人のキャリア、勤務年数に応じてっていう形ですよね。


河本
 そうそう。まぁ、その「社内キャリアに応じて」っていうやり方が普通とされていて、人に給料を払う事に全く違和感がないので・・・。でも、それって厳密に言ったら、会社に貢献してるのは分かるんですけど、「どういう貢献をしたか」「業務でどういう功績を挙げてきたか」って言うと、何か凄く難しくないですか?


中村
 そうですね。


河本
 総合的に貢献したら分かりますよ。


中村
 あはは(笑)そうですね。確かに具体的にどういう…。


河本
 実績を出したから栄転をしてとかあるじゃないですか?


中村
 ええ。


河本
 って言うと、仕事が出来る人には、出世で報いてきた訳ですもんね。


中村
 そうですね。


河本
 賃金で報いてないって事ですよね?人事評価とかっていうものを、ちゃんと業務に基づいてやるっていう意識が結構少ないんじゃないかなと思って。なので、テレワークをする時も、この人が家の事情とか介護とかで、毎日は通えなくなったから、何とか家で仕事を出来る環境を作れないかなみたいな。これ良い事なんですよ。その人を守りたいので。良いんですけど、法律は全くそうなってないんですよ。業務で払いなさいなんで。


中村
 人にではないという事ですね?


河本
 そうですね。「業務で払いなさい」・・・あと、「時間で払いなさい」としか言ってないんですよ。


中村
 でも、テレワークの場合、お家でお仕事をするという事は、時間には換算できないですよね?


河本
 なので、どの業務をやっていただくかっていう事を明確にして、業務でお給料を払う事しか方法がないんですよね。その業務自体が、どのくらいのボリュームで、どの位の時間がかかるのか、会社が見極めないとダメですし、その業務の管理をしないといけなくなるので。


中村
 でも、その置き換え作業っていうのは結構大変ですよね?今まで人に対して払ってきたものを・・・。


河本
 文化ですからね!


中村
 あっ、来ました!「文化」です!


河本
 石器時代から、鉄の時代に変わる様な変化ですかね。分からないですけど・・・。文化が変わるんで。


中村
 それ、相当大きな事だと思っていいんですね?


河本
 大きな事だと思います。「成果で払う」という法律がないので。


中村
 あー。


河本
 「結果で払う」という法律は、賞与とかはありますよ。でも、基本的な労働というところにはないので。


中村
 でも、その置き換えですね、業務に対して対価を払うという、国の指標と言うか、目安みたいなものはないんですか?


河本
 それが、お給料を上げてくださいっていう、賃上げってやつですね。


中村
 あー。


河本
 でも、賃上げをする理由って、会社の結果として業績が上がったからじゃないですか?


中村
 はい。


河本
 業績が上がるプロセスを担ってもらったから、賃上げなんですけど。どういった業務をしてもらってっていう所が、要するに、「この業務をやってくれて、この人がやってくれて、この人が成果出してくれたから上げる」だったら分かるんですけど、人に付けてたらその辺が分からなくなるんですよ。


中村
 そうですね。


河本
 そういう人にお給料を払うっていうところのサポートを、いわゆる非正規がやってた訳ですよね。


中村
 あー。


河本
 ここは結構業務で払われてるんですよ。


中村
 あっ、確かにそうですね!

 

 

給料は「人で払う文化」から「業務で払う文化」へシフトの時

河本 そうなんですよ。「人で払う文化」と、「業務で払う文化」が混在してるんですけど、“これを止めていきましょうね”っていうのが「働き方改革」なんです。


中村
 うーん。。難しいですね。何だか今お聞きしてると・・・。


河本 「ちょっとずつフラットにしていきましょう」という話だと思います。

中村 でも、それをしない限りは、テレワークは導入しようと思っても難しいですよね?

河本 まぁ、その会社が全員正社員で、そのテレワークの人も正社員として、今までと同じ様に業務やってもらって、今までと同じ様にやるって言うんだったら、別にいいんですけどね。

中村 それは可能なんですか?

河本 法律上別に問題ないです。でも、やっぱり全員正社員で、今までと同じ様にちょっとずつ毎年給料上がってってやると、仕事をどの様に管理するかっていうのって、対面が多いと思うんですよ。


中村
 そうですね。


河本
 遠隔で管理する手法があれば、既に会社で導入されてたら出来ると思うんですけど。まぁその辺を考えると、遠隔でも業務管理が出来るのを入れたら別に、賃金制度とか人事評価制度とかいじる必要もないですし・・・。


中村 でも今ね、「残業はしない様に!」っていう方向に行ってるじゃないですか?全体的に。でも、その仮にテレワークになった場合に、逆に今まで会社で働いてた時よりも、労働時間は長くなる可能性もありますよね?


河本 まぁ、自己申告みたいになりますけどね。


中村 なりますよね。

河本 はい。

中村 という事は、これはどういう事なんだっていう…(笑)

河本 それは、「しゃぁないねー、次から短くしようか」っていう話し合い。

中村 話し合いをしていかないといけないと?

河本 そうですそうです。でもまぁ、残業してはいけないという訳ではないので。


中村
 そうですね。


河本
 長時間にならない様にしましょうっていうだけなんで。


中村
 そもそも、テレワークなんかは、有休もそうですけど、働く側がより働きやすくする為のものですよね?


河本
 有給休暇は元々、70年くらい前からあったものなんですけどね。それが実質的に無視されてたっていう。


中村
 取っちゃいけないくらいの感覚がね・・・ありますもんね。


河本
 そうそうそう。それが、法律通りしましょうねっていうのが、これからなんです。「そんな事言ったって・・・」って言うのは、これは文化の問題ですもんね。


中村
 ・・・という事は、感覚を変えなきゃいけないという事ですね?


河本
 そうですそうです。


中村
 今までのやり方で、長年勤めて来られた方にとっては、もう足元ひっくり返されるような。


河本 
まぁ、しっくり来ないかも知れないですね。・・・ただ、それはもう時代が変わったので。平成も終わりますし、過去に戻る事はないので。


中村
 ええ。

 

「働き方改革」は「働きやすさ改革」

河本 その中でやりがい?・・・この働き方改革の、さっきの長時間止めましょうとかっていうのは、働きやすさ。要するにマイナス要因を取ってくっていう感じの所が多いんですよ。でも、マイナス要因取ったからって、それでやる気になる訳じゃないんで。


中村
 そうですね。


河本 
マイナスがゼロになっても、プラスにはならないんで。


中村
 確かに。


河本
 結局、企業が業績を上げようと思うと、やっぱりやいがいっていうものも、生まないといけない。モチベーションですね。エンゲージメントとか、色々に言いますけど。


中村
 はい。


河本
 そりゃ、無機質にやるより、ワクワク楽しくやった方が、結果は良い結果が作れるんで。


中村
 それはそうでしょうね。


河本
 良い結果を作る為の努力を、更に、両方しないといけないっていうのが、すごい大変っていうのはありますけど・・・。


中村
 これは、国としてのガイドラインみたいなものとか色々とあると思うんですけど、それだけでは簡単に出来るものではないって事ですよね?


河本
 簡単には出来ないです。何年もかかると思います。企業の文化変える訳なんで。


中村
 そうですね。


河本
 やっぱり、企業のトップがそういう気にならないと、なかなか変わらないでしょうね。


中村
 んー。その為の準備段階の様なものとして、前回ですね、マインズさんでは、デスクを決めないという。


河本 
フリーアドレス?


中村
 そう、フリーアドレスとか。

 

「働き方」に柔軟性を!

河本 そうですね。柔軟性っていうんですかね。今まで良しとしてきたものを、出来るだけ変えていかないといけないなっていうのを思ってて。まぁ、個人的には、皆で同じ事するのって結構生産性悪いんじゃないかって。皆で休むのって結構非効率なんじゃないっていう。


中村
 確かにそうですね。


河本 
だって、お正月とかアウトレットめっちゃ混んでますし。とんでもない行列ですよ。行く気なくなりますよ!


中村
 いや、確かにそうですね。非効率的ですよね。


河本
 あれ、アウトレット側からしても、もうちょっとならしてって思うじゃないですか。何でそんなに、年に何回もない最大キャパを、普段と何倍も違う様なキャパやのに。行く側もこんな混んでて人混みばっかりやのに、皆で休むからこんな事になるんやろっていう。


中村
 あははは(笑)今年のゴールデンウイークどうしましょうかね。


河本
 うちは普通に10連休じゃないので。


中村
 あっ、そうなんですか。10連休は無理っていう所、かなり多いと思いますけどね。


河本 
してる所も結構多いですけどね。どうしよう、やる事ないとか言ってますけどね。


中村
 国としても、シーンとしそうな感じがしますね。何か生産性が…とかって考えちゃう。


河本 
僕は、皆で休むよりも、各人が一週間とか、平日とかに取ってバラす方が、産業にとっても良いと思いますけどね。何で皆で休もうとするんかな。


中村 
あははは(笑)


河本
 夏休みみたいですよね…。


中村 
っていう河本さんのぼやきを最後にですね。そろそろここで、お知らせにいきたいと思います。また、セミナーのご案内ですね。

 

 

マインズからセミナー開催のご案内

河本 神戸でセミナーを行います。採用のセミナーですね。兵庫県内の企業の為の、採用力強化セミナーという事で行います。


中村
 そして、姫路でもセミナーを開催するという事ですね。


河本
 昨年度からずっと開催してる“ひょうごHC戦略ラボ”。これからの採用と、人事制度の未来予想図。新卒採用から定年制度まで、幅広く議論していきたいなと思っております。


中村
 はい。詳しい事につきましては、マインズさんのHPの方をご覧ください。という事で、、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は4月11日の放送となります。河本さん、ありがとうございました。


河本
 ありがとうございました。


中村
 この番組は株式会社マインズの提供でお送りしました。