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【第82回】当たり前が変わっていく…企業の危機管理。災害事情から学ぶべき事とは2018.9.13放送

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(ゲンキ)にて放送中のラジオ番組、マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役社長
河本 尚吾

 

 

MC

FM GENKI  パーソナリティー
中村 佐織さん 


 

 

 

 

企業としての危機管理意識の変化

中村 最近、すごく自然災害が多いなぁって感じませんか?地震があったり台風があったり。しかも、それも今までにない規模だったりっていう。

河本 感じています。多いですね。

中村 ですよね。私も大阪から来ているので、先日の台風、結構な被害とかもあったんですけれども。びっくりしたのが、その台風が来ると言われている前日から、もう既に色んな百貨店とか、大手のショッピングモールとか、“明日は休業します”っていうお知らせを張り紙出したり、ネットで告知したり。何かその辺、ちょっと意識が変わって来ているのかなっていう風に感じたんですね。

河本 そうですね。去年の自然災害を覚えているのかって言われたら、特に出てこないんですけど。百貨店が休むとか、前もって電車が“明日はもう何時で止めます”とかあんまり記憶にないので、そういった意味でもすごく変わって来たのかなっていうのは感じますね。現に朝、当日は、会社に行く時道路ガラガラだったので。多くの企業さんが、休みにされたんだろうなぁっていうのはそれで分かりました。

中村 まず交通、電車が止まってしまうっていうのは、必然的にもう行けない、物理的に無理ですっていう人も出てくる訳ですし。

河本 はい。行っても帰れないっていうのが、前もって分かりますしね。

中村 企業としても、やっぱりその辺りの危機管理の意識っていうのは、変わって来てるんでしょうかね

河本 変わっていると思います。昔だったら根性論の方が強かった様な気がするんですけども。

中村 とりあえず行かな!みたいなところがありましたよね。

河本 はい。前もって電車を止めるなんていう決断なんかは、ほんとに時代が変わって来てるなっていうのはすごく感じますね。有り難いですね。「結果動かない」より、「前もって動かない」て分かってる方が、対応は取りやすいので、すごく有り難いですね。

中村 ですから今回の場合も、台風21号は今年の中では一番。今年と言うか、過去何十年の間でもかなりの規模の台風という風に言われてますけど、その影響によって被害が抑えられたっていうところもあるんでしょうね。

 

「予防」や「危機管理」が難しい理由は…

河本 でしょうね。活動が必然的に制限されてるので、活動してたら起こってた事故っていうのは、かなり減ったと思うんですね。電車を止めたりとか、会社を休みにするとか、結果どっちが良かったんやろうっていうのは、いつまで経っても色々意見はあると思うんです。『大袈裟』と言う意見もありますし。今回の件は別としてもね。

中村 そうなんです!何も無かった時にどうするの?ってなりますよね。いつも『何にもなかったやん!あんだけ言うといて』っていう…。

河本 でも、「予防」っていう観点から言うと、「予め防ぐ」なんて、何も起こらないのがベストなんですけどね。事が起こっちゃダメなので。大惨事にならない為に、前もって手を打つのはすごく良い事なんですけど、何も起こらないので分かんないですもんね…(笑)

中村 確かにそうですね。

河本 これが予防とか危機管理で難しいところなんだと思います。

中村 これって日本独特の感覚なんでしょうかね?根性論と言うか、「行けるところまで行け!」っていう。

河本 海外に住んだ事がないので分からないですけど、海外の方は「自分で考えろ」っぽい様な気はするんですけどね。

中村 個人主義っていう風によく言いますけど。

河本 国としてやらないといけない事はやるけども、会社としてやらないといけない事はそれはやるよと。でも、自分でも考えて、「自分の身は自分で守りなさいよ!」みたいな感じなんかなって勝手に思ってますけど。

中村 ただ、企業としても責任というのはありますよね。予防する責任って言うんでしょうかね。

河本 そうですね。危機管理の責任っていうのはやっぱり出てきますね。

中村 じゃないと、万が一、従業員の方に何かあったらどうするんだっていうところがね。

 

 

「予防」をするかしないかは企業次第…
でも、まだ起こっていない「不吉な事」は口にしたくない国民性

河本 はい。それをしているかしていないかで大きく変わりますので。ただ先程、外国はどうだって話がありましたけど、日本の文化なのかどうか分からないですけど、予防っていうものに関しては、全体的に意識が低いような気がしますね。例えば、医療行為っていうのは治療ですもんね。病気にならないための努力が予防だと思うんですけど、そっちの方にはあまり意識が行かなかったりですとか。

中村 確かにそうですね。

河本 健康管理って言うんですかね。それとか事故・地震、そういったものがもし起きた時の、いわゆる避難訓練とか。避難訓練って言葉は身近に知ってますけど、じゃぁその理屈とか「何の為に」とか家でもそうですけど、「自分がどう備えているのか」とか、個人によってバラつきがあるんだろうなっていう。

中村 うーん。それは何ででしょうね。

河本 「そういう悲惨な事が起こる様な事を言っちゃいかん!」っていう文化があったのかな。『そんな不吉な!』みたいな。

中村 『もし雷落ちたらどうしよ~』とかそういう事を言っちゃいけないみたいな。

河本 そうそう。これとは直接関係ないんですけど、ある本を読んだ時に、“もしあなたの友達がハワイに旅行に行くと。で、ちょっと冗談でですよ、妬みでですよ。『飛行機堕ちたらええのに』って冗談で言って、もしホンマに飛行機が堕ちてその子が死んじゃったら、あなたに罪の意識は出ますか?”っていう。私があんな事を言ってもたから堕ちたんやわ…みたいな。絶対に違うじゃないですか。そんな魔力みたいな力(笑)

中村 違いますね!違うけれども、今おっしゃった通りの流れに絶対なりますよね。

河本 でも言った事に後悔すると思うんですよ。

中村 後悔します。言ってなければって。

河本 絶対飛行機の故障だったり別の理由ですよ。 間違いなくそんな訳ないですもん(笑)

中村 そうですね…。いや、でもそれはある意味国民性じゃないですけれども、元を担ぐとか、そういう根柢の部分に何かあるのかなって思いますね。

河本 その文化自体が僕は悪いとは思わないです。その風習自体は染み付いてるので、そういう性質?そういう文化を持ってる事の自覚から入らないと、「それと予防とは別よ!」みたいな風に思いますけども。

中村 そうですね。

河本 そういう体質持ってる事を意識してなかったら、もしも何かあった時っていう事に対してのアレルギーみたいになっちゃうんじゃないかな。冷静には考えられなくなっちゃうのかなって、ちょっと思ったりしますけども。

 

緊急事態に備え冷静な対応を
ー根性論では乗り切れない!ー

中村 冷静に考えるには、やはりマニュアルみたいなものが必要になってくるのかな。

河本 そうですね。非常事態なんで起こるか起こらないか分からない事に対して。「何でそんな事考えなあかんの?」って感じですけどね。

中村 ええ。企業というのは、やっぱりそういう所は後回しになるっていう部分はあるんでしょうかね?

河本 いや、もうこれは企業によりけりです。力を入れてる会社さんもあれば、そうじゃない所もありますし、個人差も当然ありますし。まぁ結局企業って言ってもやるのは「人」なので。その重要性を共有出来れば一番良いですけどね。その共有がまた、意識レベルが人によって違うので分からないですけど。人によっては…、例えはおかしいかも知れないですけど、この人にとってはとても大切な授業なので、熱心に聞いてるかも知れないですけど、この人にとってはどうでもいい授業やから寝てるみたいな…。 分からん!(笑)この例えが良いかどうかは分かんないですけど。

中村 分かります分かります!(笑)そうですね。うーん…でもここまで色々災害が起こると、やっぱり危機管理っていうのはすごく大切だなっていう風に思いますし、あと最近年々夏が暑くなって来て、ついにやっと小学校でもエアコン導入とかっていう風になって。

河本 良いことですよね!

中村 それすらも、「根性論で乗り切れる!」みたいなところも、今まであったじゃないですか。やっぱり悪い方に侍魂と言うか、そういうものがあったのかなっていう風に思うんですね。

河本 根性論は嫌いじゃないんですけども、何でもかんでもそれではダメですよね。気合と根性はいるんですけど。

中村 逆に、今までそういう…電車にしてもそうですしお店とかを、先程おっしゃってた予め予防として休みますとかっていう事を、ここまでやって来なかったっていう方が不思議なのかなって思いますね。

河本 何かそれも結局時流なんかなって思うんですよ。一昔前に体罰の問題とかあったりしたと思うんですけど、もしくは部活のイジメじゃなくて、先輩が後輩に叩いたりとかするとかいう。アレって昔は当たり前やったので、当たり前は事件にならないじゃないですか。同じ様に、こういう災害時に仕事するっていう事が昔は当たり前やったので、ニュースにならなかっただけだったのかなって思ったりするんですよね。その当たり前がちょっとずつ変わって来てるので、これだけニュースになって知る様になって、対策とか考えていくようになるのかなって。当たり前がちょっとずついろんな分野で、変わって来てる様になってるのかなっていうのは感じますけどね。専門家は、昔と被害者数とか、色んな物を比べてるんかも知れないですけど。

 

 

経営者はアンテナを張って敏感に!
ー当たり前を変えていくー

中村 時流っていうのはやはりあるでしょうね。

河本 当たり前を変えていくっていうのは、なかなか大変っていうのは毎年痛感してます。

中村 それは経営者としての感覚ですか?

河本 はい。もし、自分の育ってきた環境を当たり前にしちゃったら、今全部イレギュラーですもんね。

中村 それを変える為には、河本さんご自身は、常に新しい事を取り入れる努力をしてらっしゃるんですか?

河本 いや、その当たり前が変わるという前提で考えてるって言うんですかね。

中村 考え方の問題?そういう風に考えられると良いんですけれどもね。

河本 そう考えないと辻褄が合わないですもんね。

中村 合わないところで、でも割とやっていってるんじゃないですか、皆さん(笑)

河本 当たり前自体が、そもそも人によって差があるので。社会の当たり前なんてもっといい加減なものだと思いますよ。

中村 そこは、経営者の方は、人一倍敏感になって、アンテナ張ってないといけないのかなっていう風に思ったりするんですけどね。

河本 変わらない方が楽ですけどね。

中村 楽だからそういう人もいらっしゃるっていう事なんでしょうね。

河本 まぁでも、やっぱり後から出てくる物の方が多いので技術的にも。なので負けたくないって感じです…(笑)

中村 あははは(笑)さて、マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は9月27日の放送となります。河本さんありがとうございました。

河本 ありがとうございました。

中村 この番組は株式会社マインズの提供でお送りしました。