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こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。
■放送日時 第2・4木曜日 9:29~9:49
■提 供 株式会社マインズ
メインスピーカー
株式会社マインズ 代表取締役 会長 河本 尚吾
MC
FM GENKI パーソナリティー 脇 たまき さん
安いのか?高いのか?
脇 さて、今回も河本さんよろしくお願い致します。
河本 はい。よろしくお願いします。
脇 さあ、10月に入りました~!
河本 そうですね。ちょっと暑さがマシになって来たかなという…やっとですけどね(笑)
脇 急に何か朝起きたら寒くなってたりする日もあって。
河本 そうですね。本当に何回も言いますけどやっとだなっていう…(笑)暑かったです。
脇 ホッとしましたね(笑)
河本 はい(笑)
脇 さて、今日はですね、“最低賃金1500円”。前回お話の最後に、次回はこの話をっていうところで終わったと思うんですけれども。その話を河本さんにお願いしたいと思ってます。
河本 はい!分かりました!そういうワードが報道で出て来たのは知ってるんですけど。
10年近く前かな、最低賃金を平均1000円を目指すみたいなのが当時も出てたんですね。実際この10月から最低賃金の平均的なものが1000円にほぼ近付いてると。兵庫県なんかはもう1000円超えてますし。
脇 あっ、そうなんですね。
河本 はい。じゃあ、次はどうするの?っていうところで、次は1500円を目指して最低賃金を少しずつ上げて行きましょうっていう様な方向性ですね。なので、来年からいきなりそうなるのかって言ったらそうではないので、緩やかにそういう方向性に向かって行きますよっていう事なので。いきなり1500円って聞くとね(笑)
脇 何かラッキー!って感じがしました(笑)
河本 あははは(笑)ただ、そうすると、企業の方で追いつかなかったりとか、いきなりは色々な弊害が出るので徐々にそういう風にやって行きましょうと。それに耐えれる様に会社の方も経営して行かないといけないっていう事になって来ますね。
脇 私達労働者にとっては嬉しいのは嬉しいですけどね。
河本 そうですね。単純に上がるのは嬉しい事です。ただ、実際今の時点でも、じゃあ最低賃金で仕事をしてる人がどれ位いるんですか?って言うと、アルバイトとかは最低賃金で紙に貼ってあるのとかよく見ますけど、結局人が足りないんですね。
脇 あっ、今働き手が少ない?
河本 特に若い人は少ないですね。
脇 それは絶対的な人口が少ないからですか?
河本 単純に少子高齢化ですし、生産年齢人口っていう働ける人口ですよね。それって減って行くので(笑)
脇 これから益々?
河本 益々減って行くので。その最低賃金が上がったら人が来るのかって言ったら結局そうじゃなくて(笑)より高いところに行くし、よりやりたい仕事があったところに集まりますよね。
脇 はい。
河本 ってなると、最低賃金とか関係なく相場。
脇 はい。相場。
河本 これ位のお給料を出さないとこれ位の人は来ないだろうなっていう。逆に、同業ではこれ位出してるしなとか。それより低かったら普通来ないですよね?
脇 そうでしょうね。やっぱり値段を見るとね。
河本 うん。それに誰でもいい訳にはいかないじゃないですか?(笑)
脇 雇う方としてもですよね?
河本 そうそう。そうすると、じゃあ、最低賃金でとんでもなく良い人来てくださいって言っても来ないでしょ?まず来ないです。
脇 そうですよね~。余程魅力がないとね。
河本 なので、結局はそれ以上の額にせざるを得ないって言うんですかね。
脇 はい。
河本 っていうのが少し前から始まってるんで。人手不足と、最低賃金とかお給料って関係して来るし、人手不足もよく聞くんですけど。元も子もない言い方をすると、安く働いてくれる人が居ないっていうだけで。
脇 あ~…そういう事ですか。
河本 そうそう。お給料を高くすれば来るんですよ。
脇 こんなに人居たんだっていう様な感じで?
河本 うん。だから、ギャップですよね。本来はこれ位出さないと来ないっていうのと、これ位で良いだろうって思ってる会社側とのギャップがまだまだあるなーっていう風に思いますね。
脇 なるほど~。
河本 でも、中小企業はそんなに簡単に人件費を上げれるのかって言ったらそうでもないんですけど。でも、無理だ無理だって言ってたら人は来ないので(笑)
脇 働いてくれる人が居ないと回って行かないですもんね。
河本 地方は特に。まだ都会は人がいっぱいいるからいいんですけど。地方はそんなに居ないのでね。
脇 じゃあ、地方になればなる程最低賃金と言うか、お給料を高くしないと人が来ない?
河本 来ないですし、特に若い人が居ないですしね。
脇 あ~なるほど。
河本 まあ、大学なり就職なりで都会に出るじゃないですか?地方で産まれても都会に行っちゃうので基本的に地方に居ないんですよね。
脇 うん。そうですよね。
河本 それが今後なおるんですか?って言ったら別になおらないですしね。だから、人不足は加速する事はあっても、飽和すると言うか改善する事はないですよね。
脇 うーん。
河本 でも、その地方で商売する事を決めてるのはその会社なので。そりゃ東京行くかって言ったら行ってもいいんですけど。居る以上はやっぱりそれに対応しないといけなくなって来ますよね。
脇 はい。そうすると上げなきゃしょうがない状態になって来ますよね?
河本 そうですね。例えば10年くらい前、平均1000円にするっていうのもやっぱり中小企業の経済団体とかは反対してましたし。
脇 へぇ~。
河本 1000円は高すぎるとかね。
脇 会社側からしたらね。
河本 その時の雰囲気からしたらね。
脇 あっ、なるほど。その時代の?
河本 その時代の。でも、今そうなってみたら別にっていう感じでしょ?
脇 そうですね。
河本 まあ、妥当かなみたいな。っていう事は、1500円になる時期がそれ位が普通だよねっていう風にならないとおかしいっていう事になるんですけど。実際、海外の賃金の比較とかGDPの比較とか色々国際的な比較をするグラフとかがあったりする時に、やっぱり海外はお給料の平均が上がり続けてるんですよね。
脇 そうなんですね。
河本 でも、それって物価も上がってるから。
脇 あっ、なるほど~。どっちも上がってるんですね。
河本 そう。それをインフレって言うんです。
脇 あー。そういう事ですか!
河本 賃金も上がって、要するに、物価の上昇以上に賃金が上がってたらインフレ。良いインフレ。
脇 良いですね。貰ってる分買えますよね。お金もあるから。
河本 ちゃんと上がり続けるから将来が明るくなるので消費も活性化すると。じゃあ、ちゃんと価格に転嫁できると。
脇 皆買いますもんね。
世の中は想定外の事だらけ
河本 そういう形でこの10年、リーマンショック後で言うともう15年か。どの国もそういう政策をやってるんですけど、日本が問題なのは日本だけ上がってない訳じゃないですか(笑)
脇 上がってない…ずっと上がってない…。
河本 むしろ、下がってる位なのでね(笑)
脇 ですよね~。何か珍しいらしいですよね。
河本 珍しいんですよ。今後もこれが続く中で賃上げする、平均1500円に持って行くっていうのは全然勝手がまた変わって来るので。要するに景気が良くなって自然に物価も人件費も上がって行くのが理想なんですけど、悪い中で勝手に強制的に人件費だけ、最低賃金だけ上げても消費が戻って来ないと、もしくは活性化しないと企業は利益出ないじゃないですか?っていう事は原資が生まれないじゃないですか?
脇 そうですね。
河本 その経済の環境を整えるのが政治の仕事だと思うので、その方向性を出すからにはそれだけの政策をやってよ!っていう感じですけどね(笑)そういう風になる様なね。増税なんか止めて(笑)
脇 そうですね(笑)
河本 っていうのがありますね。物価の話にちょっと入っちゃいますけど、今、お給料はそんなに上がってないのに物価だけが上がってる感じですよね?
脇 そうですね。今の日本は。
河本 それ、ニュースなんかでも“コストプッシュ型インフレ”とか言ってるんですよ。
脇 コストプッシュ型インフレですか?
河本 その輸入する物の値段が上がってるので、値上げせざるを得ないとか、原材料が上がってるから値上げせざるを得ないっていう。
脇 はいはい。
河本 それって要するにコストが掛かってる分を価格転嫁せざるを得ないっていう話で。それって企業に別に利益は残らないんですよね。
脇 そうですよね。
河本 仕入れが上がってるからってだけで。その物価が上がってる、給料が上がってない、これをコストプッシュ型インフレで少し誤魔化してるなって僕は思うんですよ。これは“スタグフレーション”じゃないかと。
脇 スタグフレーション??
河本 ちょっと前まで、ずっとデフレって言われて日本は、物価も上がらないし給料も上がらない訳ですよ。何なら物価も下がるし給料も下がるみたいな。
脇 そうでしたね。
河本 これがデフレ。インフレの逆じゃないですか?
脇 はい。
河本 スタグフレーションは、給料は上がらないのに物価が上がるっていう最悪の…(笑)
脇 最悪じゃないですか!デフレの方がまだいいですね。
河本 そう、最悪の最悪の最悪なんですよ。
脇 えー。
河本 昔学校で習ってるはずなんですけど、こんなのは起こりえないだろうっていう風に習うんですけどね(笑)
脇 そうなんですか!?
河本 そう。起こっちゃってるんですよ。
脇 起こっちゃった…。
河本 もうとんでもない状況なんですね。だから、それを個人でどうこうする事は出来ないのでね。
脇 そうですね。
河本 そういう時代にどう頑張ったらいいんだろうなっていう常識をちょっと一回捨てて、考えて行く必要があるんじゃないかなっていう風に思いますね。
脇 そうですね。
河本 結局、お給料は結局物価と関係して来るんですよ。
脇 はい。
河本 だから、今お給料が増えてない、平均で上がってないって言ったのは、名目賃金って言って本当に見た目です。給与明細に載ってるアレです。額面ってやつです。
脇 はい。額面。そこから色々引かれますよね?
河本 引かれます。実質賃金っていうのが、物価上昇率を加味した実際の価値として使えるお金っていう意味なんですよ。
脇 はぁ…。
河本 じゃあ、1万円持ってて、1個100円のリンゴだったら100個買えるじゃないですか?
脇 はい。
河本 でも、110円に上がったら、1万円で100個は買えないですよね?
脇 買えないです。
河本 90個?
脇 かな?計算出来ない(笑)
河本 90個位でしょ?これってじゃあ使える量は減ってるじゃないですか?
脇 はい。減ってます。
河本 だから、実質賃金と名目賃金両方を見る必要があるっていう。
脇 あー。
河本 その実質賃金で見ると日本はめっちゃ下がってるんですよ。上がるどころか(笑)
脇 あっ、どうしましょ(笑)
河本 あははは(笑)だから、強制的に1500円に持って行きましょう!っていうのも分からなくもないんですけどね。
脇 うーん。
河本 これでも、前も言ったかも知れないですけど、社会保険とかそこは加味してないんですよ。
脇 あー。そうなんだ…。
河本 それを引いた手取りで物価を見るともっと酷い数字が出ちゃうんですよね。
脇 じゃあ、実際に残るのは残らない?
河本 残らないですね…。
脇 あらら…(笑)
河本 この20年30年社会保険料上がり続けてるので。
脇 それ知らなかったんですよ~。
河本 上がり続けてるっていう事は、実質賃金と言うか手取りは下がり続けてるっていう事になるので。
脇 私も確定申告をして初めて知りました。
河本 そうなんですよ。だから、働けど働けどっていうね…。
脇 そうですよね。
河本 なので、物価って言っていいか分からないですけど、ガソリン代とか電気代とかね。
脇 めちゃめちゃ高い!!
河本 これ生活に絶対要るじゃないですか?
脇 要ります!
河本 これを上げられるとね(笑)もうどうしようもない…。
脇 困る…。どうしよう…(笑)
河本 誰か「生きてるだけでお金かかる、息吸うだけでお金かかる」って言ってましたけどね(笑)
脇 上手い事言いますね(笑)
河本 本当にそこはどうにかして欲しいなって思いますけどね。お給料がそういう状態で、生活するのに必要な物。贅沢品じゃないじゃないですか?
脇 車買うとかじゃないですもんね。
河本 地方だったら絶対車要りますしね。
脇 そっか…それも要るか。そうですね。
河本 東京とかだったらそんなに車乗らなくても。
脇 鉄道があるのでいいですけど。でも、日常生活のガソリンもそうですけど、水道とか光熱費とかは困りますね。
河本 そう。何故これが上がり続けるのか?っていう…(笑)
脇 おかしいなぁ…。
河本 それってね、生活が楽になるはずがないじゃないですか?
脇 そうですね。
河本 何でそれに増税みたいな話までが出て来るのかが、もう全く意味が分からないですけどね。
脇 これは今、本当に言ってる人どんどん増えて来てますよね。
河本 だって、誰が考えたっておかしいですからね(笑)
脇 おかしいです!じゃあ、ちょっと再来週はその事について更に掘り下げてお話を頂いてもよろしいでしょうか?
河本 はい。分かりました。
脇 よろしくお願いします。マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は10月26日の放送です。河本さん、ありがとうございました!
河本 はい。ありがとうございました。