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こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。
■放送日時 第2・4木曜日 9:29~9:49
■提 供 株式会社マインズ
メインスピーカー
株式会社マインズ 代表取締役 会長 河本 尚吾
MC
FM GENKI パーソナリティー 脇 たまき さん
条件を満たせばもらえるもの
脇 さて、河本さん。
河本 はい。
脇 今回のテーマは“有給”でお願いしたいと(笑)
河本 なるほど(笑)
脇 有る給料と書きまして“有給”。
河本 有給休暇の事ですよね。
脇 はい。有給休暇の事です。私、昔なんですけど、アルバイトで働いていた時に、アルバイトには有給は無いと思ってたんですよ。正社員の人だけ有給休暇があって、アルバイトには有給休暇が無いと思っててそれが世の常だったんですね。
河本 はいはい。
脇 で、とある新聞を見た時に「アルバイトの人にも実は有給休暇っていうのはあるんですよ」って書かれていて、それをアルバイト先に持って行って上司に「何か新聞にこんな風に書いてますけど?」って言ったら「いや、それは間違いだ。アルバイトに有給は無いんだよ」って言われたんですよ。で、あ~そうなんだと思ったんですけど、あれは実際どうだったのかな?って(笑)今になって思うんですけど…。
河本 あります!結論から言うと。
脇 あるんですか!?
河本 やっぱりあります。正社員と同じ日数じゃないですけどね。
脇 そうなんですね。
河本 同じ日数働いてたらそりゃ同じですけど、一般的なアルバイトの場合そうじゃないと思うので案分されるんですけどあるのはあります。
脇 働いてる日数によって「あなたにはこれだけの有給休暇がありますよ」と?
河本 そうですそうです。案分されていって。ただ、昔って実際そうでしたよね。
脇 今のアルバイトさんってどうなんでしょう?それは知ってるんですかね?
河本 知ってるところが多いと思いますし、大手とかのチェーン店とかだったらそれはある程度ちゃんとやってると思います。
脇 あっ、そうなんですね。
河本 その代わり、半年経って出るのは2日とかね。
脇 あっ、そういう感じなんですね。
河本 それくらいだったり出勤日数とかにもよるんですけど。
脇 ええ。
河本 そういった場合が多いので、それはちゃんと出してると思います。出してない所も当然あると思いますけども。
脇 じゃあ、ちゃんとある!っていう事を、ラジオを聞いているリスナーのアルバイトの人にもちゃんとあるんだよ!っていうのをね(笑)
河本 今回のコロナとかでも結構知れ渡ったんじゃないかなと思うんですよ。
脇 あー!
河本 やっぱり、2008年のリーマンショックの時も一斉に工場が停止したりとか、色んな物が止まってリストラみたいなものもあったりとかしたので当然補助が出たんですよ。雇用調整助成金っていう。
脇 出ましたね。
河本 コロナの時も同じようにニュースでいっぱいやってたようにあったんですけども。あの時との違いは、コロナの時ってね、ちょっと記憶が絶対じゃないんですけど、恐らく正社員とか一部の契約社員だけだったはずなんですよ。
脇 あっ、貰えるのが?
河本 貰えるのが限定されてたんですよ。今回ね、雇用保険に入ってないアルバイトとかも対象だったでしょ?
脇 そうでしたっけ!?
河本 凄い拡大されてるんですよ。
脇 あっ、そうなんですか。
河本 そうそう。助成金の原資って雇用保険なんですよ。
脇 へぇ~。なるほど。
河本 だから、その雇用保険に入ってない人っていうのはその補助対象じゃないっていうのはそりゃそうでしょう。保険料払ってないんだから。
脇 払ってないからね。
河本 今回払ってない人も対象だったんですよ。
脇 んー?
河本 凄い良い事っちゃー良い事なんですけども。
脇 でも、異例ですよね?
河本 異例ですね。その代わり今雇用保険が値上げになってますけどね。
脇 あっ、その分の(笑)
河本 その分の(笑)まぁ、どっちがいいんだっていう話なんですけど。
脇 そうですね(笑)
河本 でも、そういった中でちゃんと補助貰って申請しようと思ったら、ちゃんと法律を守ってないと申請出来ないじゃないですか?
脇 はい。
河本 そういった中で、ちゃんと有給は取らないとダメなんだな、取らせないとダメなんだなとか。
脇 なるほど。
河本 アルバイトとは言え、8時間を超えたら割増しにしないとダメなんだなとか。アルバイトとは言え、深夜手当は出さないといけないんだなとか。そういう事を会社側にもそうですし、アルバイトで働いてる人にもそうだと思うんですけど結構知れ渡ったと思うんですよ。
脇 会社側もそれを国に申請する為にはちゃんとそれをやるべき事をやっておかないと申請出来ないとかですよね?
河本 そうですそうです。何かあったじゃないですか?コロナの時に飲食店への補助?
脇 あっ、ありましたね!
河本 1日20時までだったらいくら貰えるとか何かあったじゃないですか?
脇 ありました!
河本 結構昔のような気がするんですけど(笑)
脇 ありましたありました。
河本 あの時も実は確定申告してなかった事業主が凄く多くて、何年も遡って確定申告したいんです~みたいなので、税理士業界が沸いたみたいな(笑)
脇 沸いたんですか?(笑)
河本 あははは(笑)そりゃそうなりますよね。
脇 そうですよね。それが条件でしたからね。確定申告のね。
河本 そうそう。そういう形で知れ渡って行くというのはあるかも知れないですね。まぁ、でも、最近の話ですよね。
脇 そうですね。ほんとに最近だと思います。でも、そういうのをね、アルバイトの人もちゃんと知る事ができたっていうのは良い事ですよね。
河本 そうですね。
脇 もう一つなんですけど。私、その後にですね、ちゃんと正社員で働く事もできまして、そうなると一年間にこれだけ有給使ってくださいって渡されるんですけどね、日数が結構多いんですよ。会社側は「休め休め」と。
河本 まぁ~良い会社ですね(笑)
脇 あははは(笑)上司から言われるんですけど、実際自分が抱えてる仕事の量ってあるじゃないですか?休んだら、休んだ次の日が地獄を見るっていう事がわかってるからなかなか休めなくて。でも、休ませないと上司はもっと上から怒られるらしくて、結局、私は休んでる事にして半日出て実は仕事してっていう事がありまして(笑)でも、最終的に退職する時にめちゃくちゃ有給余ってるんですよ、2ヶ月分くらい。最後はそれは使わずに辞めたんですけど、先輩から聞いたら「それ、前は買取にしてもらえたよ」っていう話を聞いて、上司に言ったら「そんなこと今はしてない」って言われたんですけど(笑)有給の買取っていつ無くなったんですか?
河本 えっとね。いつ無くなったって言うよりも元々会社の義務じゃないんですよ。
脇 あっ、そうなんですか!?
河本 その買い取れる権利も義務もないんですよ。
脇 えー!そうなんですか。
河本 そういう制度自体がない。本来は。
脇 じゃあ、それは会社側が勝手にというか?
河本 勝手にと言うか、ギリギリまで勤めて欲しいけど、それだったら有給使えないから損じゃないですか?「だったらその分は買い取るから最後まで勤めて引き継ぎしてね」みたいな。
脇 あー。
河本 「だったら良いですよ」っていう両者間の合意の下に行われてたのはよくある話なんですけど。法的には何の根拠もなくて、要するに買い取ったっていうけど買い取れないですよ。
脇 買い取る事ができない物なんですね?有給っていうのは。
河本 そうです。だから、有給買い取ったからって「有給ください」って言われたら会社は出さないといけないんですよ。
脇 あっ。「買い取ってくれたけど、でも休ませてください」って言ったら、そっちにちゃんと会社は従わないといけないんですか?
河本 そうそう。買い取れないですから。
脇 あー、そうなんですね。
どこまで上がる?いつまで働ける?
河本 ただ、まぁ、そんな事はほとんどないんですけど。そういう事が少しずつシビアになってきて、企業内で済んでた事が法律はあーだこーだっていう風になってきて、それだったらもう止めようかと(笑)ちゃんと取って貰おうかというような流れにはなっていった感じですね。
脇 あー。でも、そういうのは聞くまで知らなかったですから、有給を買い取ってもらえるのが当然の権利だって働いてる私達は思ってたし、先輩達も「買い取ってくれなくなって…なんなんだよ」ってめちゃくちゃブーブー言ってたから(笑)
河本 あははは(笑)だから、これも労働基準法の中にある話なんですけどね。民法の特別法なんですよね。民法は対等という名の基の契約なんですけど、使用者と労働者では労働者の方が立場が弱いでしょうと。なので、労働者の保護を目的として作られてる法律が労働基準法なんですよ。
脇 はい。
河本 だから、あくまで、「お金で解決させない。ちゃんと休暇を取らせなさい」という保護を目的としてるんですけどね。でも、あまりに額面通りガチガチにやっちゃうとそういう臨機応変にできなくなっちゃうみたいな。「Aさんにはこうしたのに何で私は」とかになっちゃうとか。そういう側面もあるので。
脇 保護してもらってるんですね。それだけ有給を貰えるっていうのは。
河本 それが昭和の時代は無視されてたんですけどね(笑)
脇 そうですね(笑)
河本 1ミリも守る気なかったんでしょうね。
脇 サービス残業なんてのもいっぱいありましたしね。
河本 ありましたし、「熱出ても会社来い」ですし。休日出勤当たり前とかね。
脇 皆してましたよ。休みの日だって休日出勤。
河本 まぁ、その分会社が伸びてたのでね。給料もちょっとずつ上がるしとか。まぁ、それはセットですよね。
脇 確かにボーナスも上がってましたしね。
河本 時代が違うのでね(笑)
脇 今“24時間働けますか”なんて言っちゃったらね。
河本 叩かれまくりますからね(笑)
脇 あははは(笑)
河本 なので、ある程度きっちりと有給もちゃんと取ってもらってと。一定数を取らせるのが会社の義務になっちゃいましたからね。
脇 大変なんですけどね。仕事量と有給の数とのバランスが合わなくて(笑)
河本 そう。だから、ここが頑張れだけじゃ会社もマネジメントとしては失格になってくるので。人が足りないのか設備が足りないのか、業務量がちょっと異常なのか、それによって配置を適切にしていく必要があると。昭和型のどんぶりでやってたらいいっていうのはちょっと違うなっていう風に思いますけどね。
脇 そうですよね。考えてみたら「何で有給取らないんだ」って言う前に、こっちの仕事量をちゃんと把握してくださいって(笑)
河本 そうそう。それを良い悪いの感情論で言うんじゃなくて、ちゃんと合理的に見える化していく事が大事ですよね。
脇 うん。いや~でも、退職する時に有給がね沢山あった訳ですよ。皆大体2ヶ月くらい余るんですよね。ある程度有給って権利じゃないですか?そしたら、先輩でそんな引き継ぎもせず丸2ヶ月休んでそのままいなくなった人とかいるんですけど(笑)
河本 うんうん(笑)
脇 間違っちゃいない権利だからとは思いましたけど。まぁ、私は結局有給は捨てて、最後まで引き継ぎをして辞めたんですけど、その辺もね~どうなんですかね?(笑)
河本 それをどっちが良いとも言えないですけどね(笑)だから、辞めるのはぶっちゃけ辞める自由があるのでね。人として引き継ぎはするべきだっていうのもその通りだと思うし。もし、後ろが決まってないのであれば、引き継ぎが終わるまで勤めて、その後有給消化できるのが理想だと思いますけど。
脇 あー。
河本 要するに退職日を遅らせるっていう事なんですけど。でも、次が決まってるんですみたいになったらそういう訳にもいかないじゃないですか。
脇 そうですよね。
河本 なので、そういったところがまだまだ終身雇用とか年功序列とか、一社で一生居る前提の仕組みがまだまだ残ってるのかなっていう風に思いますけどね。
脇 あー。そっかぁ。なかなかこれね…辞める時って本当に難しいんですよね(笑)
河本 まぁ、定年退職っていうのも一種の解雇みたいなものですからね。
脇 あー、そうなりますか。
河本 特別な解雇なんですけどね。
脇 まぁ、退職金っていうのが出るから?
河本 いや、定年。
脇 定年っていうのは?
河本 60歳とか65歳とかあるじゃないですか?
脇 はいはい。
河本 その時点で強制的に雇用契約が終了になるじゃないですか。
脇 はい。特別な解雇?
河本 そうなんですよ。特例って言った方が良いかも知れないですけどね。
脇 へぇ~。
河本 でも、そんな認識はないじゃないですか。
脇 解雇とは思わないですね。
河本 法律上はそうなってるんですよ。雇用保険上は。
脇 そうなんですか!?
河本 でも、もうね、定年が無くなっていく時代だとか言ってるのでね。まぁ、徐々に形は変わっていくんだろうなとは思いますけども。今もう既に再雇用があったりとか。
脇 そうですよね。
河本 今は70歳までかな?義務になったのかな…。
脇 あっ、そうなんですか。
河本 次また75歳になってっていう。
脇 めちゃくちゃ働かされますね(笑)
河本 そうそうそう(笑)それだけ年金を遅らせていかないと回らないので。
脇 その分社会保険料を国が欲しいっていう形になるんですかね?
河本 それの財源がね。僕等は、払う期間が多くなって貰う期間が減るっていう。
脇 そうなりますね!何か定年が先に延びるって嬉しいような気がしてたんですけど、そういう裏面がありますね。
河本 ありますあります。分かってた事だけど、それだったらもうちょっと現役世代に良いような仕組みを導入してよって感じに思いますけどね。しんどいって…っていう(笑)
脇 確かに…(笑)
河本 まぁ、嘆いててもしょうがないんですけど。10年かけて今度最低賃金を1500円にしていくみたいな話も出てますけども。
脇 あっ、そうなんですか!?
河本 うん。あっ、時間が来ちゃった!(笑)
脇 じゃあ、今度その話お伺いしましょうかね。
河本 はい。
脇 ありがとうございます。有給について皆さんも参考になった方も多いと思いますので、また次回もどうぞお楽しみになさってください。
マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。次回は10月12日の放送です。河本さん、ありがとうございました!
河本 はい。ありがとうございました。