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こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。
■放送日時 第2・4木曜日 9:29~9:49
■提 供 株式会社マインズ
メインスピーカー
株式会社マインズ 代表取締役 会長 河本 尚吾
MC
FM GENKI パーソナリティー 脇 たまき さん
創業当初、心が折れても続けてこれた理由
脇 河本さん、初めまして!
河本 初めまして。はい(笑)
脇 よろしくお願いします(笑)
河本 よろしくお願いします。
脇 前回までは、津雲さんがこの番組を担当されていたんですけれども、今日から私、脇たまきが担当させていただくということで、ちょっとドキドキしております!
河本 僕もしてます(笑)
脇 本当ですか!?(笑) 何か、いろいろとお話を伺えると聞いてたんですけど、もしかしたら、私ちょっとトンチンカンなことを質問とかしちゃうかもしれないです、けれども(笑)
河本 いえいえいえ。もう好奇心の赴くままにやっていきましょう!(笑) それが一番です。
脇 よろしくお願いします(笑)
河本 はい。お願いします。
脇 好奇心というと、まず最初に、河本さんの会社の株式会社マインズなんですが、マインズさんっていうのはどういった会社なのか、おさらいも兼ねてになると思うんですけど教えていただけますか?
河本 まぁ、人材会社ですね。人材派遣で人材サービスを行っていたり、BPOっていう業務委託、コールセンターとか、受付とか、そういったのを委託を受けて、うちの方で運営するっていう。
脇 ほぉ~。
河本 派遣っていうのは、どっちかっていうと、お客さんの方に人を送り込む方ですよね? BPOっていうのは、逆にその業務自体をこちらで請け負ってやるっていう。
脇 あっ、そうなんですね!
河本 だから「アウトソーシング」っていう訳ですけど。派遣はその逆で「インソーシング」っていうんです。
脇 インソーシングっていうんですね。
河本 そのインソーシングとアウトソーシングを、両方行っていくっていうのがマインズっていうことになります。
脇 へぇ~。じゃぁ、結構沢山の方がいらっしゃる?
河本 はい。人はいっぱいいます。
脇 ですよね。その方達を河本さんが取りまとめていらっしゃるっていうことですか?
河本 いや、それは現場の社員が取りまとめてくれてるので、僕は何もしてないです(笑)
脇 この会社を立ち上げられたのは河本さんですよね?
河本 そうですね。当時の創業メンバーと一緒に。この4月、3月で僕は社長職を退いて今は会長職になってるんですけど。
脇 はい。
河本 当時の創業メンバーで、直前まで専務だった者が今社長を引き継いでやってくれてます。
脇 そうなんですか。じゃぁ、創業メンバーが、今でも続いてる同じメンバーなんですね?
河本 そうですね。
脇 立ち上げられたキッカケも教えていただけますか?
河本 うーん。今から15年位前か。2008年なんですけど、リーマンショック前で、結構人材ビジネスへの風当たりが強い時期だったんですよ。
脇 そうなんですね。
河本 でも、自分達としては悪いことしてるつもりないし、喜んでくれる人もいましたし。まぁ、だから、自分達がそんなに社会悪か?みたいな。別に違法なことしてる訳じゃないのに。だから、自分達の存在の証明を、もう一回自分達でしてみようってことで立ち上げましたね。
脇 へぇ~。そこからまた時代は変わってきましたもんね?
河本 そうですね。今とは認識は全然違いますけど。あの時は、その後すぐリーマンショックがあって。立ち上げた翌月かな。
脇 あっ、そうなんですか!?
河本 そうそうそう。「派遣切り」っていうワードとか、聞いたことがあると思うんですけど。
脇 あー! ありました!
河本 その前は、日雇い派遣がすごい問題になってて。
脇 あっ、ありましたね。
河本 ワーキングプアだったかな? ネカフェ難民?
脇 はい、ニュースになってました!
河本 あぁいうのがあって、また派遣会社が叩かれて。でも、ネットカフェに住んでる人達が、「じゃあそれを使わなかったらどうやって仕事するんだ?」っていう話なんですけど。
脇 うんうん。
河本 で、最後「年越し派遣村」。
脇 あー!!
河本 社会現象みたいな感じで、まぁまぁ目の敵にされましたね。
脇 そう考えるとちょっと苦しい時代がありましたね。
河本 創業してリーマンがあって、社用車あるじゃないですか? 営業車、4台タイヤ全部パンクさせられましたもんね。
脇 えっ!? こわっ!
河本 千枚通しみたいなので、穴を開けられて。
脇 こわ~。
河本 もう踏んだり蹴ったりというか(笑)
脇 よく心折れなかったですね?
河本 いや、もう50回くらい折れました。
脇 折れました!? もうボッキボキじゃないですか(笑)
河本 そうそうそう(笑) 折れます、折れます。
脇 複雑骨折もして?
河本 でも、別に折れたって何も変わらないじゃないですか? お金は返さないといけないですし、雇用は守らないといけないですし、まぁまぁ折れても歩き続けるというか(笑)
脇 うわぁ…、すごいな~。
河本 折れながらでしたね(笑) すごかったですね、あの時は。
脇 でも、折れても倒れなかったっていうところがすごいですよね。
河本 そうですね。一人だったら、もしかしたら僕もダメな方法を取ってたかもしれないですね。命を断ち切る方にいっちゃってたかもしれないです。
脇 あぁ…。それだけ追い込まれてた状況ではある、っていうことですよね?
河本 うん…。創業メンバー、社員が居てくれたから、自分が死んで終わりにすらできなかったので。当然家族もいましたけどね。
脇 皆で助け合ったっていう形ですか?
河本 そうですね、助け合った。もう前を向くしかないっていう。
脇 あー、なるほど。それで経営を続けてこられたところの、一因でもあるっていうことなんですね?
河本 そうですね。だから、自分一人の方が楽なこともいっぱいあるんですけど、そうじゃない。仲間がいた時の方がパワーが出る場合も、いっぱいあると思うんですよ。人には。
脇 ピンチの時って、特にそうかもしれないですね。
河本 そうそう。決して何でも0:100の話じゃなくて、良い物もあれば悪い物もあるので。時代背景とかいろんな試練が(笑)
脇 あははは(笑)
会社経営は人生のようなもの。
河本 嫌ですけど、まぁ、今となって思うのは、あの2~3年を乗り越えれたので。まぁまぁ大体何がきたって大丈夫かなっていう位にまでは慣れましたね。
脇 っていうことは、会社経営って人生と似てませんか?
河本 似てますね。山あれば谷ありですし、それが一番最初にきたので、今思うと最初にきてくれてて良かったかなと。
脇 そうですね。
河本 今こられたら、嫌ですからね(笑)
脇 あははは(笑) 打たれ強くなってもうここを見てるから、何がきても大丈夫みたいなところはありますもんね。
河本 そうですね。もう四面楚歌というか、逃げ場が一個もないっていう(笑) 積んでる状態からのスタートだったので。
脇 まぁ、2~3年経って持ち直してきたと思うんですけど、どういったところがキッカケで、どんどん持ち直してこれたんですか?
河本 いや、そのリーマンショック自体が、僕の分析ですけど、いわゆる金融ショックじゃないですか?
脇 ええ。
河本 日本って、実は金融ショックってその前の経験って、世界恐慌まで遡るんですよ。
脇 そんなに!?
河本 ほぼ100年近くぶり位の金融ショック。バブルが弾けたとかあれは金融ショックっていう側面もあるんでしょうけど、被害を受けたのは日本だけですもんね。
脇 あっ、そうですね。そう考えるとリーマンショックって、世界中で?
河本 世界中で。国際金融ショックって言った方が分かりやすいのかもしれないですけど。で、世界的にもギリシャショックはその後だったかな? アジア通貨危機とかいろいろありましたけど、世界的なのって多分、僕も専門家じゃないけど、100年近くぶりで、皆一斉に物と金が止まったじゃないですか?
脇 はいはいはい。
河本 ホテルの稼働率なんて、あの当時2割とかね。コロナの時みたいな感じの。物がピタッと止まって、在庫がブワっと出てきて、これはヤバいって首切りが始まって、もう血液が止まった状態っていうんですかね。ただ、ここまで急激に落ち込むっていうことは、回復も早いんじゃないか? っていう、当時仮説を立てて。一旦落ち着いていろいろ見ていくと、やっぱり投資を止めるっておかしいので。
脇 投資?
河本 そう。投資を止めてしまうっていうのは、やっぱりおかしいので。また半年位で動き出すんじゃないかなっていう。その時には、大手は全て撤退してるので。そこを僕ら撤退のしようがないじゃないですか?(笑)
脇 あははは(笑)
河本 だから、コツコツとリーマンとは関係ない業種のお話をいただいたりとか。例えば、トイレットペーパーって、リーマン関係ないですもんね。ニーズとして。
脇 関係ない、生活必需品です。
河本 そうそう。まぁ、そういうたった一人とかの小さいお仕事をいただいてて。
脇 あっ、なるほどー。
河本 それが戻ってきて、切り過ぎたなと(笑) 半年、一年後にはまた人手不足になってましたからね。
脇 そうなんですねー。早いペースで戻ってきてたっていうことですよね?
河本 そう、これは運でしょうね。既にある程度大きくなってたら、撤退せざるを得なかったでしょうけど、僕ら撤退する要素ないので(笑) 前に出るしかなかったので。だから、ある意味ライバルが居ない状態で、仕事ができたみたいな。
脇 なるほど。時代が逆にマイナスだったけれども、それがプラスに持ってこられたっていうことですよね。
河本 そうです、そうです。
脇 あー。でも、そこからまた大きな会社にどんどん進化していく訳なんですけれども。
河本 もっとそれは時間が掛かりますけども。同時にお金がないので時間使うしかないなっていうことで、社労士の試験を勉強する、資格をとることによって信用を作ろうかなと。幸い、社労士は雇用との、人材派遣との相性は良いので。少なくとも信用にはなるじゃないですか。
脇 そうですね。
河本 っていうのをやって、あれは2回落ちましたけど。2011年か2012年位には資格を取ることができてっていう。
脇 なるほどー。やっぱり信用って大事ですもんね。
河本 そうですね。だって、信用がなかったら、言うこと聞いてくれないですから(笑)
脇 そうですよね(笑)
河本 だから、それを作るのに必死でしたね。いわゆる、社歴もないじゃないですか? お金もないじゃないですか? 何もないので(笑) 一個一個の積み重ねていったっていうのが歴史ですね。
脇 さっき、会社の経営っていうのは、人生と同じっていう風に例えたんですけど、人生でも人それぞれ「これを肝に生きている」っていうのを持ってる方もいらっしゃると思うんですけど、それが会社としたら経営理念になると思うんですけど、マインズさんの経営理念っていうのはどういったところですか?
河本 うちが今一番掲げてる経営ビジョンっていうのは「価値ある時間で未来を形に」と。それをもう少し具体的にしてるのが、ミッション、課題。「テクノロジーと企業文化のギャップを人の可能性でつむぐ」っていう風にしてるんです。
脇 はいはい。
それに対しての、うちでは企業理念って言ってますけど、価値観の根本となるところって感じですかね。「好奇心を持って働こう」と。まぁ「好奇心を大事にしましょう」っていう話ですね。
脇 好奇心っていうのは、例えば、プライベートなことであったりとか、仕事のことであったりとか、いろいろなことがあると思うんですけど?
河本 えっと…絶対じゃないですけど、好奇心の反対。正式には違うと思うんですけど、僕は無関心だと思うんですよ。無興味? 無興味っていう言葉は、ないから無関心。それは、一緒に働いてる人に無関心であったりとか、目の前の作業に無関心であったりとか、ただただ時間が過ぎればいいやとかっていう。それだと何も後に残らない。「何でこの工程になってるんだろう?」とか、「隣の人は何故、毎日遅刻するんだろう?」とか(笑)
脇 困った人がいますね(笑)
河本 「何でこんな人の愚痴ばっかり言ってるんだろう?」とか、いちいち興味を持っていくっていうことを、根本に持っていくと、自分の行動も少しずつ変わってくるので。無関心にならないでほしいなっていう。興味津々であってほしいなっていう(笑)
脇 あははは(笑) そうですね。隣の人が毎日遅刻して来たら「腹立つな」で終わるんじゃなくて、「何でかな?」と。それは聞いたりとかした方が良いんですかね?
河本 聞いたらいいと思います。「この工程いらないんじゃないのかな?」とか言ってみたらいいと思います。
脇 はぁ~。
河本 じゃぁ「実は、こういうことをしないといけないから、どうしてもこの工程は必要なんだ」って言ったら、少し理解が深まるじゃないですか?
脇 そうですね。
河本 じゃぁ、分かることが増えてくると、できることも増えてくるので。
脇 うんうん。やっぱりこの「何故?」っていうことですよね? 常に「何故?」って思い続けるっていうことがね。
河本 問いかけるっていうことが、結構大事です。人にも自分にも。
脇 これは本当に会社の経営もそうだと思うんですけど、人生においてもこれって大事なことですよね。
河本 と思います、はい。
脇 いや~、一回目からすごく良い話を聞かせていただきました。ありがとうございます。私も「何故?何故?」と問いながら生きていきたいと思います。
河本 はい(笑)
脇 マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでお別れです。河本さん、ありがとうございました。
河本 ありがとうございました。