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【第171回】会社のルールについて考えよう 2022.6.9放送分

ブログマインズのわくわくキャリア相談室

こちらのブログではFM GENKI(エフエムゲンキ)にて放送中のラジオ番組、【マインズのわくわくキャリア相談室】のトーク内容をご覧いただけます。

■放送日時  第2・4木曜日 9:29~9:49
■提  供  株式会社マインズ

 

メインスピーカー

株式会社マインズ  代表取締役 会長 河本 尚吾

MC

FM GENKI  パーソナリティー 津雲 あおい さん 

 

 ルールができた目的を考える


津雲
 さて、河本さん。私達の身の回りって、いろんな決まり事って沢山ありますよね?

河本 はい。

津雲 例えば、今も我々は室内でお話をしているのでマスクをしています。マスクをしましょうとか、あとは、赤信号は止まりましょうとか(笑)いろんな決まりがあるわけなんですけれども。その決まりって、誰が決めて誰が変えていくものなんですかねー?

河本 まぁ、このマスクに関しては、コロナの事で政府かどこかの機関が決めてるんだと思うんですけど。

津雲 はい。

河本 日本ってルールが苦手な文化だなと凄く感じてまして。

津雲 えっ、そうなんですか!?意外です!私、ルールが沢山あるんで、ルールが得意というか、ルールが好きな国なんだと思っていました。

河本 多分、好きか嫌いかどうかはわからないですけど(笑)苦手?使い方が下手というか苦手というか。

津雲 あー。なんとなく分かるような気もしますが。その心は!?

河本 今ZOOMで朝礼をやってるんですよね。で、僕の部屋はその時は一人だったんですよ。でも、ZOOMで顔を合わせるからという事で一応マスクを着けてたんですけど。

津雲 あっ、そうなんですね(笑)

河本 そうそう。よく考えると別に着けなくていいじゃないですか?

津雲 はい。ZOOMでお一人ですもんね(笑)

河本 何か、過剰適応しちゃうっていうんですか。過剰にやっちゃうっていうのかな。

津雲 そのルールに縛られちゃう?

河本 皆マスクしてるのに自分だけしてないのもちょっとな…みたいな。

津雲 あー。確かに。いろんな顔が並んでて、その中で皆マスク姿が多い中、一人だけマスクをしていないっていう顔が出る事への何か?

河本 まぁ、ちょっとした…自己保身?

津雲 あははは(笑)何を今更じゃないですか(笑)

河本 あははは(笑)っていうのを繰り返すと、そのうち「なんでマスクしてないんですか?」っていう風にルールが変わっちゃうみたいな。勝手にルールがその集団の中で変わっていっちゃって、手段が目的化しちゃうみたいなのがすごく多いんじゃないかなと思って。 

津雲 そうなりやすい文化ができあがってるんじゃないかなと。

河本 そうです。今回のコロナの件はちょっと話がデカすぎるので、会社とかでも様々なルールがあると思うんですけど。それが過剰適応しちゃうと、手段が目的化しちゃうっていうのかな。

津雲 あー。手段なのに、もうそれが第一の事のようになってしまう?

河本 なっちゃう。100対0の話みたいになって、本来の目的って何だったけ?どこかいってしまうみたいなのがあって。サッカーでオフサイドとか知らない人にとってはアレなんですけど。サッカーって、沢山のゲームルールがある中のオフサイドってその一個じゃないですか?

津雲 はい。

河本 それがあったりなかったりとか、このルールを変えよう!ってなったら、全体から見ないといけなくなるじゃないですか?

津雲 あー。そのオフサイドっていうのがおかしいよってもしなった場合に、その根本のルールから変えないとおかしいですよね?っていう?

河本 そこ変えるんだったら、人数も変えないといけないかもしれないですしとか。 

津雲 そもそも、ここから蹴り始めて、向こうのゴールにシュートするっていうのも、もしかしたら変えないといけない事になるかもしれない?

河本 そう。それって、目的が何かっていうと、やっぱり、サッカーていうスポーツを興業としてエンターテイメントとしてもそうですし、子供達とか見てる人が応援をよりできるようにとか、盛り上がるようにとか、そういうのが目的じゃないですか?

津雲 ゲームを面白くする為のルール?

河本 そうそう。そこの目的がどこかに行ってしまって、そのオフサイドが良いかどうかみたいな話になっちゃうっていうんですか。

津雲 なるほどなるほど(笑)

河本 そうすると、オフサイドだけの話だったら、実際のサッカーではそんな話にならないですけど。ちょっと、会社の例えがあまり良くないかもしれないですけど。ちょっと本筋とは全然違う善悪論みたいになっちゃうっていうんですかね。

津雲 うーん。

河本 本来の目的ってなに?っていう。別にルールを増やすことによって縛りたい訳では本来ないはずなので。

津雲 ないはずなのに?

河本 サッカーも手を使ってはいけないっていうルールがあるから面白いのであって。キーパー以外。手を使ってよかったら訳がわからない事になるじゃないですか?

津雲 ねぇ。なんかドリブル上手くないから、俺だけ手を使って良い事にしようってしたくなっちゃったり?

河本 別に誰も見たくないですよね(笑)

津雲 あははは(笑)

河本 じゃぁ、お金も入ってこないからサッカーやったって稼げないとか。見てくれないとか。誰も良くないですよね?

津雲 はい。皆が不幸になってしまう。

河本 そうそうそう。会社とかでも、ルールとか法律も変わったりとか世の中も変わるので、昔はOKだったけど今はダメよみたいな事はやっぱり増えてくると思うんですよ。

津雲 変わっていくものなんですね。

河本 うん。それをルールだけ見てたらしんどいんですよ。なんでこんな事ばかりしないといけないの?っていう。それもなんでかっていうと、自分が既に暗記してるというか、体が覚えてるルールってそんなに脳も使わないですし、慣れてるので。

津雲 楽ですね!

河本 楽です。効率良いですし。これに新しいルールが乗っかってくると、それに体を適応させないといけないじゃないですか?

津雲 はい。

河本 脳みそもそれに適応させないといけないので、訓練がいる訳です。

津雲 それに曖昧な覚え方をしていると、イチイチどうだったかなって見なくちゃいけないっていう面倒臭さもありますよね?

河本 あります。だから、ルールが変わる事を嫌う。それは本能だと思います。

津雲 めちゃくちゃわかります(笑)

 

 

みんなでするからルールが必要

河本 もう一回サッカーに戻りますけど、自分一人だけ手を使いますって言ってるのと一緒なので。

津雲 そうかぁ…。

河本 それって、自分は最適かもしれないですけど、ゲームを行うプレイヤー。サッカーでいうと、当然プレイヤーはそうですし、審判とか、ベンチとか、監督とか、サポーターとかスポンサーとか。

津雲 いろんな人が関わってきますよね。

河本 そうそうそう。それを会社に例えると、従業員だったり経営人だったり管理部だったりとか、そのお客さんだったりとか。いろんな方が関わってて仕事をしてるので、ゲームルールとしてアンフェアになっちゃうんですよね。

津雲 スポーツじゃなくなりますねー。

河本 そうなんです。見てて誰も面白くないんですよ。

津雲 はい(笑)

河本 スポーツでいったら面白くないですし、会社でいったら腫物みたいになりますし。なので、他の人が輝けないっていうんですかね。

津雲 なるほど。

河本 この人はパワハラOKでこの人はダメとか、おかしいですよね?

津雲 おかしいです!

河本 そういう歪なゲームルールになることを、設計者、会社側は一番注意しないといけないと思うんですよ。フェアなゲームルールの下で、最大のパフォーマンスを発揮していただくっていうのも仕事の一つだと思うので。だから、そのルールを増やしたくて増やしてるんじゃないと思うんですけど、時代の背景とか法律とか、自分達の生産性を上げる為とか、より良いパフォーマンスを上げる為とかそっちが目的なので。

津雲 はい。

河本 その為の手段がルールなので。そのルールを全体の制度設計から見て変更をもっとした方が良いっていう、全体の制度設計を踏まえた上での議論を常にすべきだと思うんです。

津雲 はい。ところが、なんとなく自分だけが都合の良いルールにしたいなとか、なんかこれってよろしくないなって思って、不平不満だけ言ってるっていうのをやりがちな気がしますね~…。

河本 あれでしょ。“木を見て森を見ず”みたいな話だと思いますし、そういう教育も無いですよね。

津雲 あー。そのルールとかそういうのを設定する制度を作るっていう教育ですか?

河本 そうですね。制度を作って、まぁまぁ、それがゲームだったらわかりやすいんですかね?

津雲 はい。今だったら、ゲームを作ってしまうお子さんもいるかもしれないですけど。

河本 それ、ちゃんとしたルールが適応されなかったらバグじゃないですか?

津雲 はい(笑)そのゲームとして成立していないというか、ちょっとプログラムミスかなみたいな感じですよね。

河本 そう。それをリアルでも基本的にはやっていくべきであって。じゃないと自分が楽しめないという風に変えないといけないと思いますけど。

津雲 うんうん。

河本 あくまで組織とか、一人でする場合はまた自分のルールを作ればいいと思うんですけど。まぁ、多くの人が一人でやってる訳ではないので。

津雲 はい。皆で協力してやってるので、だからこそのルールが必要という事でもありますよね?

河本 そうです。じゃないと、大きな枠組みがないと、周りの人が何をしていいかわからないんですもんね。

津雲 そうですね(笑)

河本 今パス出していいのか、この人は次に手を使うかもしれないとかなると(笑)

津雲 防ぎようがないですね(笑)

河本 アイコンタクトしてもわからなかったら困るじゃないじゃないですか?

津雲 はい(笑)

河本 それはロスですよね。本人は良くても。

津雲 なるほど。今とても分かり易い例えでサッカーっていうのを出していただいてるんですけど、我々の普通の仕事でのルールっていう事にまた置き換えた時に、例えば、このルールがおかしいなとか、この制度がおかしいなっていう時に、どういった手順で変えていったらいいんだろうかなって思うんですよ。このルールおかしいからっていって、守らずに自分でルールを作って変えるっていうのは、ちょっと賢いやり方ではないですよね?

河本 そうですね。自分が一番仕事がし易いようにカスタマイズしてるっていう感じですよね。

津雲 あー。“My Own Rule”おっしゃったようにそうですね?

河本 そうそう。それで上手く行く時代とか時期もあったと思うんですよ。

津雲 あー。それが通用した時代が?

河本 あると思います。会社が小さい時とか。もう一個大事なのが、ペナルティがないと運用されないんですよね。

津雲 おー。そのルールを守らなかった時のペナルティ?

河本 はい。手を使ったらハンドじゃないですか?

津雲 はい(笑)

河本 エリアの中なら相手にペナルティキックが与えられる訳じゃないですか?

津雲 はい。

河本 そういう風にペナルティがあるからちゃんと守るわけですけど、それって、もしペナルティがなかったら。

津雲 みんなやりたい放題ですね?

河本 そうなんですよ。

津雲 ルール守りません!

河本 そうそう。ただ単にルールを守りましょうって言っても、なかなかそうはならなくて。建設的に言ったら、そのルールができた目的と背景を考えたり調べたりする方がいいんじゃないかなと思いますね。

津雲 むやみに変えるのではなくて、何故それができたのかっていう辺りから攻めていく?

河本 うん。できた当時のまま、一切放ったらかしだったかっていうと、そりゃ無くすか変えるかした方が良いと思います。

津雲 見直すっていう事ですね。

河本 その目的背景を知る事によって、そのゲームルールの設計のところにまで辿り着けるので。

津雲 はい。

河本 これの為にこれがあったのかってわかれば。

津雲 じゃぁ、もしかしたら変えなくてもいいっていう結論になるかもしれないんですね? 

河本 別のところを変える必要があるんじゃないの?っていう結論になるかもしれないです。
ただ、サッカーも多分10年前とかと今と微妙にルール違うじゃないですか?何にしても。

津雲 あー。そうですね。サッカーだけじゃなくて、バレーボールにしてもスケートにしてもそうですね!

河本 ちょっとずつちょっとずつルールが変わっていってますね。いろいろ言われてますけど。興業として盛り上がるようにっていうのが目的なんでしょう。

津雲 はい。

河本 その為に、手段としてのルールをギリギリ変更していくみたいな。で、そういうオリンピックとか、ゲームのルールを変えれる側に立つべきだっていうような議論もあるかもしれないですけど。

津雲 はい(笑)

河本 まぁ、会社の場合でいったらまた違うと思うので。ってとこかなと。

津雲 はい。お仕事をする上では、そういった制度の事も考えながら、皆が守れて、皆が働きやすいルールっていうのが、このまま続いていければいいかなっていう感じですかね?

河本 そのルールに納得できなければ。

津雲 変えるっていう勇気も必要でしょうし。

河本 そりゃ会社が怠慢で変えてない場合も当然あると思いますし、自分が無知で知らない場合もありますし。

津雲 そうですね。

河本 一概に言えないんです。

津雲 その辺りはルールが目的になっていないかというのを気にしながらっていう事になるのかもしれません。マインズのわくわくキャリア相談室、本日はこの辺りでのお別れです。次回は6月23日の放送です。河本さん、ありがとうございました。

河本 ありがとうございました。